ステンレス鋼

ステンレス鋼

ステンレス鋼(耐食鋼)とは、本来は錆びやすい炭素鋼にクロム(Cr)やニッケル(Ni)を加えることで耐食性を強化した合金である。ステンレス(耐食鋼)はSteel Special Use StainlassからSUSと表され、日本ではサスと呼ばれている。ステンレスとは、Stainlessと書かれ、スティン(鋳=stain)がない(less)鋼という意味ある。
炭素鋼にクロム(Cr)を12%以上加えると、金属の表面に強固な酸化被膜ができるため耐食性が生まれる。また金属光沢が失われない機械的性質を得ることができる。SUS410に代表されるマルテンサイト系(13%Cr系)やSUS430に代表されるフェライト系(18%Cr系)に分かれる。

ステンレス鋼

ステンレス鋼とは、クロム(Cr)を12%以上加えたもので、耐食性に優れている。クロム(Cr)を、金属の表面に強固な酸化被膜ができ、耐食性に加え、金属光沢が失われない。

マルテンサイト系ステンレス鋼

マルテンサイト系ステンレス鋼は、焼入れ、焼戻し処理を行うことで優れた機械的性質を得ることができるもので、高強度や高硬度、高温が要求されるところに適する。代表的なものに、SUS410、SUS420があり、クロム(Cr)を12~13%含む。一般にステンレス鋼として耐食(性を少し犠牲にしても、硬さを必要とする刃物に使用される。

13Crステンレス鋼

13Crステンレス鋼とは、マルテンサイト系のステンレス鋼であり、耐食性では他に劣るが、硬度は高い。ねじ、ボルト、ナット、手動工具、刃物、はさみなどに使われる。代表的なJIS記号にはCrを11.5~13%程度含んだSUS403が一般に知られている。

フェライト系ステンレス鋼

フェライト系ステンレス鋼は、常温の組織がフェライトで、低炭素量にクロム(Cr)を13%~18%程度添加した鋼である。応力腐食割れを起こしにくいことが最大の特徴である。一般的に使用されるSUS430はクロム(Cr)を約18%以上含有したもので、SUS304に次いで多く使用されているもので、耐食性、耐熱性に優れ、成形加工性が良い。SUS405はクロム(Cr)約13%に少量のアルミニウム(Al)を添加することで、焼入れ硬化性を抑え、溶接性を向上させたものである。

18Crステンレス鋼

18Crステンレス鋼は、フェライト系のステンレス鋼であり、硬度よりも錆びにくいことが特徴である素材である。家庭器具や建築材料として幅広く用いられている。代表的なJIS記号としてCrを16~18%程度含んだSUS430がある。

オーステナイト系ステンレス鋼

オーステナイト系ステンレス鋼は、常温でオーステナイト組織である。0.03~0.08%の低炭素で、18%のクロム(Cr)と8%のニッケル(Ni)の含有量が多く、耐食性や耐熱性、靭性に富み非磁性である。冷間加工により、変形部分がマルテンサイト化し、加工硬化を起こす。SUS304はクロム(Cr)約18%とニッケル(Ni)約8%の含有量で、18-8ステンレス鋼と呼ばれ、最も多く使用されている。

18Cr-8Niステンレス鋼

18Cr-8Niステンレス鋼は、オーステナイト系ステンレス鋼であり、マルテンサイト系ステンレス鋼、フェライト系ステンレスに比べて、最もさびにくい性質がある。加工性や溶接性にも優れているため、建築材料や自動車・鉄道車両、化学装置、原子力機器などの分野を中心として、幅広く用いられている。代表的なJIS記号にはCrを16~18、Niを6~8%含んだSUS301、Crを18~20、Niを8~10.5%含んだSUS304などがある。
ナイフやフォークに“18-8″という刻印が書かれていることがあるが、オーステナイト系のステンレス鋼製であることを意味している。

析出硬化型ステンレス鋼

析出硬化型ステンレス鋼には、17-4PH、17-7PHステンレス鋼、また、オーステナイト・フェライト系の二相ステンレス鋼(dual phase stain less steel)が規定されている。

ステンレス鋼の劣化

ステンレス鋼の劣化には、Cr系ステンレス鋼の溶接部分で生じる粒界腐食(intergranular corrosion)や、オーステナイト系ステンレス鋼における応力腐食割れ(stress corrosion cracking)がある。

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