コロヌス|ローマ帝国を支えた土地に縛られた隷属的な農奴

コロヌス

ローマ帝国末期(3世紀頃)に広がった、土地にしばりつけられた隷属的な小作人で中世の農奴制の先駆であるといえる。ローマ帝国は、帝政期に入ると、奴隷の補給がたたれ、奴隷に基づくラティフンディア経営が困難となる。それに代わり、有力者が解放奴隷を没落した自由農民を小作人(コロヌス)として使用する農場経営が広まった。当初、コロヌスは人格的自由を認められていたが、地代の滞納などによって移動の自由が制限され、しだいに地主への隷属を強めた。

コロナトゥス

コロナトゥスコロヌスを使用した土地経営で、ラティフンディアに代わり、ローマ帝政後期に有力者の大所領内部で発達した。

奴隷制の限界

奴隷制による経営が非能率的であると疑問視されるようになる。また征服戦争が終わると、捕虜奴隷の供給がなくなり、ラティフンディアや鉱山・手工業生産での奴隷不足となる。こうした背景から奴隷の地位を向上させる必要があり、労働者を自由人から補うようにもなった。コロヌス制は、共和政ローマの時代からすでに存在していたが、ローマ帝国末期、その必要性が高まってきた。

解放奴隷

奴隷労働は能率が低く、逃亡・反乱の危険もあり、その上「パックス=ロマーナ」による戦争捕虜(奴隷化)の減少も加わってラティアンディア経営が成り立たなくなり、2世紀以降、解放される者が多くなった。

奴隷の地位向上

自由人労働者の監督を奴隷が務めたり、奴隷が豊かになって自分の奴隷を所有する例も知られている。