ク・セ・ジュ(私は何を知るか)モンテーニュ

ク・セ・ジュ(私は何を知るか)

モンテーニュ懐疑主義をあらわす有名な言葉。主著『エセー』の中で追求した思想課題である。人生や世界は、常に流動し変化つづける、恒常性はありえない。まして不完全な人間の理性によって、このような不変の真理を認識することはできない。人間は常に真理を追い求める存在であるので、安易な断定やあきらめのような懐疑論を避ける。このことを端的に表したのが、「ク・セ・ジュ(私は何を知るか)」という命題である。モンテーニュは、あきらめることなく、常に疑いながら断定を避け、真理を追いかけ続けることを説く。

「ク・セ・ジュ(私は何を知るか)」モンテーニュ

「ク・セ・ジュ(私は何を知るか)」モンテーニュ

ユグノー戦争の影響

16世紀のフランスでは、ユグノーと呼ばれるプロテスタント(新教徒) とカトリック(旧教徒)が争うユグノー戦争 (1562〜98)と呼ばれる宗教戦争が続いた。モンテーニュは、この宗教戦争を憂い、どちらか一方に絶対的真理を求めるのではなく、両派の主張を相対化する懐疑主義の姿勢を求めた。