エロス|愛の神,プラトン

エロス eros

エロスとは、もともとは古代ギリシアの愛の神。または愛をさすが、プラトンは真の実在であるイデアを恋い慕疑う精神的欲求をあらわす言葉とした。プラトンによれば、人間の魂はかってこの世に生まれる以前にイデアの世界を見たが、いまは忘却している。魂はつねにイデア界への憧れを持ち、感覚的なものを見ることにイデアの世界を想起し、本来の善美のイデアを求めていく。美しい肉体に憧れるエロスの欲求は、やがて美しい魂を求め、究極的には善美そのものを求める。善美なるイデアを憧れ求めるエロスによって、知恵 (ソフィア)を愛する哲学(フィロソフィア)生まれる。善美に憧れるエロスは、価値ある優れたものを求める愛であり、キリスト教の貧しい者にも平等に与えられる神の愛(アガペー・博愛)と対比される。


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