はすば歯車 helical gear
はすば歯車(ヘリカルギア helical gear)は軸に対して歯すじが斜めになっている歯車である。斜めになっているため互いのかみ合いが大きく滑らかなため騒音や振動が少ない。加工は複雑になるが、強度は高い。一般的な動力伝達装置、減速装置に適している。
スラスト力とスラストベアリング
はすば歯車は、斜めになっているため、軸方向にずらそうとするスラスト力Faがかかる。スラスト力を無視した組み合わせや構造の場合、摩耗などの事故の原因となる。その対策としてスラストベアリングを使うとよい。
ねじれ
右上方向のねじれを右ねじれ、左上方向のねじれを左ねじれという。また、ねじれの角度をねじれ角というが、ねじれ角にも多くの種類や組み合わせがある。
はすば歯車の寸法
相当歯数
相当歯数とは、はすば歯車を平歯車に換算して求めた歯数である。
回転力
回転力は下記の図で求めることができる。
はすば歯車の製図
簡略図
主投影図を断面にして示すときは歯すじ方向を3本の細い二点鎖線(想像線)で示す。
やまば歯車
やまば歯車(ダブルヘリカルギア)ははすば歯車を背中合わせに合わせたような歯車で、お互いのスラスト力を打ち消し合う構造となっている。大型の機械に用いられている。