『キリスト教綱要』カルヴァン
『キリスト教綱要』は宗教改革の中心だったカルヴァンの主著。フランスにおける新教徒の迫害を逃れ、 スイスのバーゼルに亡命中の1536年に刊行された。神の絶対的主権への人間の服従が強調され、救いかは神の恩恵によって予め予定されているという予定説、職業召命観について書かれており、人間は神の栄光を実現するために奉仕するべきだと説く。初版では比較的短い数百項であったが、それはもろもろの挑戦に反論していく課程で加筆・改稿させていくことになる。最終版はラテン語は1559年、フランス語は1560年に出版された。プロテスタンティズムのもっとも重要な書籍のひとつで、最初の組織神学のひとつともなった。