「自然に帰れ」ルソー

「自然に帰れ」

「自然に帰れ」とは、文明社会の堕落を批判したルソーの思想を表す標語。(本人からこの言葉を使ったかは定かではない。)人間は、神によってつくられた自然のままの状態では善良であるが、文明社会が財産の私有を認めたために、富をめぐる争いと不平等がおこり、虚栄・羨望・恥辱などが生まれ、人間は堕落してしまったという。ルソーは、自由で平等な自然状態を取り戻し、善良な人間性を回復しなければならないと説く。ただし、完全な自然状態に戻ることを意味するのではない。堕落した文明社会を捨て去りはするが、教育や文明の中で人間を見つも直す、あるいは作り直す必要があるとした。