窒化鋼|窒素を浸透させた鋼

窒化鋼

窒化鋼は鋼に窒素を浸透させた鋼で、表面は銀色をしている。鋼にできた表面の窒化層は、硬度が高く、耐摩耗性、耐食性に優れている。また耐熱性にも優れ500℃には耐えるため、研削加工を行っても精度が崩れることはない。

窒化

窒化とは、鋼の表面から窒素(N)を浸透して鉄(Fe)と化合したFeN化合物を形成することである。窒化は、500~550°Cに加熱した密閉炉中に被処理物を投入し、そこにアンモニアガスを導入します。アンモニアガスの窒素(N)が鉄(Fe)と化合して窒化層ができるが窒素(N)の浸入と化合に50~100時間かかる。

硬度

窒化層は硬さが1000Hvと極めて高く、対摩耗に効果がある。層の深さは0.1~0.3mmと比較的浅い。

耐熱性

窒化は窒素(N)の浸入と化合物形成のため、窒化には変態は起こらない。すなわち焼入れでマルテンサイト変態による硬化ではないため、500°Cまで加熱しても硬さに変化は起こらない。耐熱性が優れているため、研削加工を行っても精度が崩れることはない。

SACM645

窒化鋼は、強靱鋼のSACM645である。合金元素成分の平均組成で1.5%Cr、0.23%Mo、0.85%Alを含有する。Fe以外では、AlがNと化合して高い硬さのAlNを形成する。

タイトルとURLをコピーしました