思春期|青年期

思春期 ししゅんき

思春期は、およそ12~13歳頃から20歳くらいまでの青年期を指す。青年期と同じ意味だが、思春期は身体的な成長と変化に重点を置く時に使われる。思春期には身体が急速に成長し、性ホルモンの活動によって第二次性徴が現れ、男性は男性らしく、女性は女性らしく身体が変化する。この変化は小児から成人へ移行する時期であり、生殖能力を準備として起こる。青年は身体変化に不安を覚え、心身のアンバランスから感情が揺れて精神的に不安定になりやすい。思春期には男性、または女性としての身体の成熟を受け入れ、性を持つ存在としての新しい自己像を確立することが課題になる。さらにWHOはこのような身体的・精神的な側面に加え、社会的な側面も踏まえて社会・経済上の独立も踏まえて定義付けている。(下記記載)思春期には、このような身体的にも精神的にも発展途上にあるとともに二次性徴に直面し,加えて社会的な自立も期待され、急激な変化に戸惑いながら自己を適応させていかなければならない。

目次

WHO(世界保健機構)の思春期の定義

  1. 二次性徴の出現から性成熟までの段階
  2. 子どもから大人に向かって発達する心理的な過程,ならびに自己認識パターンの確立段階
  3. 社会経済上の相対的な依存状態から完全独立するまでの過渡期

思春期における身体的成長

思春期には、男女ともに身体的な変化が起こる。男性は声変わりをし、わき毛、ヒゲが生える 陰毛が生える 精巣(睾丸)が発達し射精が始まる。女性は脇毛や陰毛が生え、乳房が膨らみ、月経が始まる。女性の二次性徴は乳房発育,陰毛,月経発来の順に出現するが,これらの成熟度の相互関係は個人差が大きい。急激に変化していく身体が,自分の価値を決める中心的なものであると同時に,一方でどうしようもなく異物として捉えられるため,心身のバランスが不安定に陥ることがある。

思春期における精神的成長

思春期には身体の成長に心の成長が追いつかず、しばしば精神的に不安定になる。「私は何なのか」「私はどう生きたらいいのか」あるいは、自分の中の「もう一人の自分」が意識されるようになる。些細なことで躁鬱状態になりやすく苦しむことも多い。対外的には、異性への興味や先生や親に対してうっとうしく感じることもあり、自分自身の秘密を持ち、ストレスを感じやすい。

思春期とホルモン分泌

思春期になると、脳内にある視床下部からGnRH(性腺刺激ホルモン放出ホルモン)を出すよう下垂体に命令が出される。そして、下垂体からゴナドトロピン(性腺刺激ホルモン)が分泌され、男性は精巣、女性は卵巣に作用し、精巣から男性ホルモン、卵巣から女性ホルモンが出される。ホルモンは血液によってからだの各部分に運ばれ、男性として、女性としての第二次性徴があらわれる。

思春期起こりやすい精神的な症状

  1. 食欲がない
  2. 眠れない
  3. ダイエットによる過食症・拒食症
  4. 孤立や疎外感
  5. 対人恐怖(視線恐怖、赤面恐怖、自己臭恐怖)
  6. 醜形恐怖
  7. 清潔志向・不潔恐怖
  8. 脅迫生涯
  9. うつ病
  10. 躁鬱病
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