平ベルト | 平らな断面をもつベルト

平ベルト

平ベルトは、長方形断面をもつベルトで、駆動側と従動軸に取り付けた平プーリに平ベルトを掛け渡して使用する。平プーリが回転することで、その摩擦力を利用してベルトを回転させる。古くから農業機械、繊維機械、工作機械などの動力伝達に用いられる。メンテナンス性にたけているが、基本的にはベルト摩擦力のみで回しているため、滑りがあるため繊細な装置や重荷重のものには適していない。掛け方には同一方向に回転する平行掛けや逆方向にかけたい十字掛けなどがある。

平ベルトの特徴

平ベルトは、軸間距離が長くても使うことができ、金具も簡単に固定できるためメンテナンスが容易で利便性が優れている。ただし、ベルトとプーリの間の摩擦力のみを利用しているため、滑りが出やすく大きな動力には不向きで、軽くて薄いものを高速で伝動させることに適している。

平ベルトの適用範囲

リンクの種類 軸距離 m 速度比 リンク速度 m/s
平ベルト 10以下 1:1~6(15以下) 10~30 (15以下)
Vベルト 5以下 1:1~7(10以下) 10~15 (10以下)

材質

平ベルトの材質は、柔軟性と耐屈曲性に優れているものが求められ、多くは、軽くて薄い合成ゴムとナイロン帆布の組み合わせでできている。さらに特殊なゴムを利用することで、耐摩耗性や耐油性、耐熱性、耐オゾン性など、コンベアそれ自体の性能を大きく上げることができる。

掛け方

平ベルトは、平行掛け(オープンベルト)・十字掛け(クロスベルト)どちらも利用でき、回転方向をコントロールできる。また軸が平行でないときにも下記のようにする。

平ベルト(オープンベルト)のベルト長さ

平ベルトは、平行掛け(オープンベルト)は下記の計算で算出できる。(参考:ベルトの長さ)


十字ベルト(クロスベルト)のベルト長さ

十字ベルトは、十字ベルト(クロスベルト)は下記の計算で算出できる。(参考:ベルトの長さ)


タイトルとURLをコピーしました