Tプラス2|取引日から2営業日後に決済が行われる仕組み

Tプラス2

Tプラス2(T+2)とは、証券取引が成立した日(取引日=T日)の2営業日後に決済が行われる仕組みを指す。これは、株式や債券、投資信託などの金融商品において、取引成立後に売買代金の受け渡しが行われるまでの期間を示している。T+2の導入により、決済リスクの軽減や市場の効率性向上が図られており、多くの先進国市場で採用されている標準的な決済期間となっている。

Tプラス2の背景

かつて、証券取引の決済期間はT+3(取引日から3営業日後)であったが、より迅速かつ効率的な決済システムを目指す動きから、T+2が導入された。これにより、取引成立から実際の決済までの期間が短縮され、投資家にとって資金回転が早くなり、決済リスクも軽減されることとなった。また、国際的な決済期間の統一化が進み、クロスボーダー取引における効率性も向上した。

Tプラス2の仕組み

Tプラス2の仕組みでは、例えば月曜日に株式を売買した場合、実際の代金の受け渡しは水曜日に行われる。つまり、取引日(T日)から2営業日後に決済が完了する。この間に、証券会社や決済機関が取引の清算を行い、売り手と買い手の間で資金や証券の受け渡しが行われる。これにより、取引の安全性と効率性が保たれる。

Tプラス2のメリット

Tプラス2のメリットとして、決済リスクの軽減が挙げられる。決済期間が短縮されることで、市場変動によるリスクや、取引相手の信用リスクが減少する。また、資金の回転が早くなり、投資家はより迅速に次の投資機会に資金を投入できるようになる。これにより、市場全体の流動性が向上し、取引の効率性が高まる。

Tプラス2のデメリット

一方で、Tプラス2の導入により、投資家や証券会社にとっては短期間での決済準備が必要となるため、場合によっては資金繰りや手続きがタイトになることがある。また、システムの変更に伴うコストや運用上の負担が発生する可能性があるため、導入時には市場関係者全体での準備が必要となる。

国際的なTプラス2の採用状況

Tプラス2は、アメリカやヨーロッパをはじめとする多くの先進国市場で標準的な決済期間として採用されている。これにより、国際的な証券取引における決済期間の調整が容易になり、クロスボーダー取引の効率化が進んでいる。アジア市場でも同様の動きがあり、日本でもT+2が標準となっている。

タイトルとURLをコピーしました