FIFA ワールドカップ 2026 韓国代表フォーメーション|グループリーグ突破へ、戦術と布陣を解剖

FIFA ワールドカップ 2026 韓国代表フォーメーション

FIFA ワールドカップ 2026 韓国代表フォーメーションは、2026年北中米ワールドカップに出場した大韓民国サッカー代表チームの戦術的布陣と選手構成を指す。指揮を執るのはホン・ミョンボ監督で、ベースとなるシステムは4-2-3-1もしくは4-3-3である。守備時には4-4-2へ移行し、コンパクトなブロックを形成してカウンターを狙う構造を採用している。主将ソン・フンミン(ロサンゼルスFC)を軸に、イ・ガンイン(パリ・サンジェルマン)、キム・ミンジェ(バイエルン・ミュンヘン)ら欧州5大リーグで活躍する選手たちを擁する充実世代が臨んだ大会であった。グループAではチェコ・メキシコ・南アフリカと同居し、1勝2敗の勝ち点3でグループ3位に終わり、グループステージ突破は他グループの結果に委ねられることとなった。

監督と戦術思想

韓国代表を率いるホン・ミョンボ監督は、2002年日韓共催大会でベスト4を経験した韓国サッカーの象徴的存在である。選手時代は最終ラインで主将を務め、「ミスター韓国代表」とも称された。2024年に10年ぶりに代表監督へ復帰し、2026年大会へのチーム作りを指揮した。戦術思想の根幹にあるのは堅守速攻であり、コンパクトな守備ブロックを維持しながら、前線の強力なアタッカーを活かした電撃的なカウンターを軸とする。格上の相手に対してはポゼッションにこだわらず自陣深くに構える一方、格下やボールを持てる相手にはハイプレスで主導権を握る二面性を備えている。ただし、3月の国際親善試合でコートジボワール・オーストリアに2試合連続完封負けを喫するなど、本大会前には戦術的な課題も残していた。

ベースフォーメーション:4-2-3-1

ホン・ミョンボ体制におけるFIFA ワールドカップ 2026 韓国代表フォーメーションのベースは4-2-3-1であり、状況によって4-3-3に移行する柔軟なシステムを採用している。守備時には4-4-2へとシフトし、2列のブロックを形成してスペースを消す設計になっている。ソン・フンミンが左ウイングもしくはセンターフォワードに位置し、右にはファン・ヒチャン(ウルヴァーハンプトン)が配置される。トップ下にはイ・ガンインが入り、その類まれなドリブルと左足のパス精度でゲームを組み立てる役割を担う。ダブルボランチにはファン・インボム(フェイエノールト)とペク・スンホ(バーミンガム)が起用されることが多く、中盤の守備と攻撃のバランスを担保する構造となっている。

ポジション 選手名 所属クラブ
GK キム・スンギュ FC東京(日本)
DF イ・ハンボム ミッティラン(デンマーク)
DF キム・ミンジェ バイエルン・ミュンヘン(ドイツ)
DF イ・テソク アウストリア・ウィーン(オーストリア)
DF ソル・ヨンウ ツルヴェナ・ズヴェズダ(セルビア)
MF ファン・インボム フェイエノールト(オランダ)
MF ペク・スンホ バーミンガム(イングランド)
MF イ・ガンイン パリ・サンジェルマン(フランス)
MF ファン・ヒチャン ウルヴァーハンプトン(イングランド)
MF イ・ギヒョク 江原FC(韓国)
FW オ・ヒョンギュ ベシクタシュ(トルコ)

26名のスカッド構成

大韓サッカー協会(KFA)は2026年5月16日、本大会に臨む26名のメンバーを発表した。11大会連続12度目のワールドカップ出場となる今大会、スカッドは欧州組を中心に構成されている。GKにはキム・スンギュ(FC東京)、チョ・ヒョヌ(蔚山HD)、ソン・ボムグン(全北現代)の3名が名を連ねた。DFにはキム・ミンジェをはじめ、イ・ハンボム(ミッティラン)、イェンス・カストロップ(ボルシアMG)らが選出されている。MF陣はファン・インボム、イ・ガンイン、ファン・ヒチャンが中心で、足首の負傷から回復したファン・インボムの復帰は大きな加点材料となった。Jリーグからはキム・スンギュ(FC東京)とキム・テヒョン(鹿島アントラーズ)の2名が招集されている。FWにはソン・フンミン(ロサンゼルスFC)、オ・ヒョンギュ(ベシクタシュ)、チョ・ギュソン(ミッティラン)が入った。

注目選手

韓国代表の攻撃の核となるのが主将のソン・フンミンである。1992年生まれで、プレミアリーグで100得点超を記録したアジア人最高傑作の一人とされる選手であり、2026年大会は4度目のワールドカップ出場となった。トッテナム・ホットスパーから移籍したロサンゼルスFCでも10試合9得点という数字を残しており、33歳を迎えてもなおアジア人最多得点記録を更新し続けている。守備の要はキム・ミンジェで、ナポリでのセリエA制覇後にバイエルン・ミュンヘンに移籍した世界トップクラスのセンターバックである。「モンスター(괴물)」と呼ばれる186cmの長身に加え、スピードと対人守備の強さで最終ラインを統率する。次世代のリーダーとして期待されるのがイ・ガンインで、バレンシアの下部組織で育ちパリ・サンジェルマンでプレーする技巧派MFは、左足の精度と狭い局面での打開力で攻撃に創造性をもたらす存在である。

ファン・インボムの復帰

足首の負傷から回復してスカッド入りを果たしたファン・インボム(フェイエノールト)は、グループステージ初戦のチェコ戦でその存在感を示した。後半に同点ゴールを叩き込み、チームを逆転勝利へと導く立役者となった。中盤でゲームを組み立て、守備でも球際の強さを見せる万能型ミッドフィルダーの復帰は、スカッド全体の底上げに直結した。

グループAの戦績

FIFA ワールドカップ 2026 韓国代表フォーメーションが機能した面と課題が露わになった面の両方が、グループAの3試合に凝縮されている。第1節のチェコ戦では、後半14分にセットプレーから先制を許したものの、ファン・インボムが同点弾、オ・ヒョンギュが逆転弾を決めて2-1で勝利した。第2節のメキシコ戦では、GKキム・スンギュの痛恨のミスによる失点が響き、0-1で敗戦。第3節の南アフリカ戦ではソン・フンミンがベンチスタートとなり、63分にタペロ・マセコに決められた1失点を守り切られて0-1で敗れ、グループ3位に転落した。

対戦相手 結果 得点者
第1節 チェコ ○ 2-1 ファン・インボム、オ・ヒョンギュ
第2節 メキシコ ● 0-1
第3節 南アフリカ ● 0-1

韓国代表のW杯連続出場の歴史

韓国は1986年メキシコ大会から2026年までFIFAワールドカップに11大会連続で出場し続けており、これはアジア勢最長の記録である。最大の輝きは2002年の日韓共催大会で、開催国のアドバンテージがあったとはいえスペインやドイツを撃破してベスト4に進出し、アジア勢のワールドカップ最高成績を記録した。その後は2010年南アフリカ大会と2022年カタール大会でベスト16を達成しており、着実に安定した成績を残してきた。2026年大会は「ソン・フンミン世代の総決算」と評され、国内外からの注目が集まっていたが、グループステージを1勝2敗で終え、決勝トーナメント進出は他グループの3位チームとの比較に委ねられることとなった。

アジア予選突破の経緯

2026年大会からAFC(アジアサッカー連盟)への出場枠は8枠以上に拡大され、各国の出場機会が広がった。韓国はアジア最終予選(3次予選)においてグループを首位通過し、本大会出場権を早期に確定させた。アジアサッカー連盟の予選ではイラクやイランといったライバルと激戦を演じながら、組織的な守備と効率的な攻撃で勝ち点を積み重ねた。アジア予選を無敗で通過したのは韓国のみであり、大陸内でのプレステージを高めて本大会に臨んだ。ホン・ミョンボ監督は予選期間中に若手と経験豊富なベテランの融合を図り、スカッドの厚みを確保しながら戦術的な熟成を進めた。

欧州組中心のスカッドの意義

2026年大会の韓国代表スカッドは、欧州5大リーグでプレーする選手を中心に構成されている点が近年の傾向を象徴している。バイエルン・ミュンヘンのキム・ミンジェ、パリ・サンジェルマンのイ・ガンイン、フェイエノールトのファン・インボムなど、かつては考えられなかったトップクラブ所属の韓国代表選手が増加している。これはKリーグの育成基盤が欧州スカウトの目に留まるようになったこと、さらにソン・フンミンらの先駆者がアジア人選手の可能性を証明したことによる相乗効果といえる。一方で、欧州組の多さはクラブでの疲労蓄積や招集タイミングの調整という側面での難しさもはらんでいる。

Jリーグ組の貢献

2026年大会に招集された26名のうち、Jリーグ所属はGKキム・スンギュ(FC東京)とDFキム・テヒョン(鹿島アントラーズ)の2名である。キム・スンギュはグループステージ3試合でゴールマウスを守ったが、メキシコ戦で痛恨の落球による失点を喫し、批判を浴びた。それでもJリーグに所属する韓国人選手が代表レベルの実力を持つことを示した大会でもあり、アジアリーグの水準向上という観点からも注目を集めた。

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