FIFA ワールドカップ 2026 渡辺剛
渡辺剛(わたなべ つよし、1997年2月5日生まれ)は、埼玉県越谷市出身のプロサッカー選手。ポジションはセンターバック(CB)。2025年7月よりオランダの名門フェイエノールトに所属し、2026年5月15日、FIFA ワールドカップ 2026に臨むサッカー日本代表の26名に選出された。29歳にして初のワールドカップ出場を果たすこととなり、日本代表の守備陣を支える重要な戦力として位置づけられている。
選手プロフィールと経歴概要
渡辺剛は埼玉県越谷市出身。FC東京U-15深川で中盤の選手としてプレーしていたが、中学卒業時点では身長が160cm程度と小柄で、FC東京U-18への昇格はかなわなかった。山梨学院大学附属高校に進学すると1年次に身長が20cm以上急成長し、吉永一明監督によってセンターバックへコンバートされた。このコンバートが転機となり、自主練習でヘディングを徹底的に磨くことで高さと対人の強さを身につけていった。高校3年次には全国高等学校サッカー選手権大会に出場して優秀選手に選ばれ、中央大学進学後も1年生からレギュラーに定着した。2019年にFC東京へ正式入団し、J1リーグで75試合に出場して5得点を記録。2021年12月にベルギーのKVコルトレイクへ完全移籍し、ヨーロッパでのキャリアをスタートさせた。
欧州でのステップアップ
ベルギーに渡った渡辺剛は、コルトレイクで2シーズン目の2022-23シーズンにベルギー1部フィールドプレイヤー唯一の全試合フル出場を達成。インターセプト数313回、タックル勝率82%、チャレンジ勝利数350回、守備時空中戦202回という4部門でリーグ1位の成績を残した。この活躍が評価され、2023年6月に同じベルギー1部のKAAヘントへ移籍。ヘントでは3バックの一角として主力となり、2024-25シーズンはリーグ戦34試合に出場してクラブの年間最優秀選手に選出された。ベルギー国内で最高水準のCBとして評価が確立し、2025年7月にオランダの強豪フェイエノールトへ移籍金約900万ユーロ(約15億円)で完全移籍した。フェイエノールトではチームメートの上田綺世とともに活躍し、2025-26シーズンのエールディヴィジで33試合中30試合に先発起用された。
日本代表でのキャリア
渡辺剛は2019年12月のEAFF E-1サッカー選手権で代表デビューを果たした。その後は長期間代表から遠ざかる時期もあったが、2023年11月に代表復帰を果たす。代表定着の大きな転機となったのは、最終ラインに負傷者が相次いだ2025年9月のアメリカ合衆国遠征でのメキシコ代表戦で、スタメン抜擢に応えて見事なパフォーマンスを見せたことだった。この試合以降、森保一監督の信頼を獲得し、継続的に招集されるようになった。同年10月のブラジル戦や2026年3月のイギリス遠征でも出場機会を得て存在感を発揮し、日本代表の最終ラインに欠かせない選手へと成長を遂げた。2026年5月15日のW杯メンバー発表では背番号16として選出されている。
プレースタイルと特徴
渡辺剛の最大の特徴は、184cmの高身長を活かしたヘディングの強さにある。滞空時間の長い空中戦は自主練習で磨き上げたものであり、ボックス内でのシュートブロックや守備時の高さは日本代表の弱点を補う存在として高く評価されている。鋭い読みからのインターセプトと俊敏性も兼ね備えており、対人守備の局面での安定感も際立つ。フェイエノールトでは右CBとしてプレーすることが多く、パートナーとのポジション調整にも柔軟に対応している。強豪国とも対等に戦える身体的強度と守備安定感を持ち、センターバックとして世界基準に近づいた選手として評価されている。
FIFAワールドカップ 2026 での役割
2026 FIFAワールドカップはカナダ・アメリカ合衆国・メキシコの3カ国共催で2026年6月11日から7月19日にかけて開催される。日本代表はグループFに振り分けられ、オランダ代表、チュニジア代表、スウェーデン代表と同居している。第1節は日本時間2026年6月15日にアメリカ・ダラスでオランダと対戦する。日本は史上初のベスト8進出と優勝を目標に掲げており、渡辺剛は冨安健洋や板倉滉らとともに守備ラインを形成する中心的な役割を期待されている。特にオランダ代表のような高さと強度を持つ相手に対して、渡辺の空中戦の強さと対人の安定感が守備の生命線になるとみられている。クラブで培った欧州トップレベルの経験を活かし、初のワールドカップの舞台でも実力を発揮することが期待されている。
グループFの日程
日本代表のグループステージ3試合の日程は以下のとおりである。
| 節 | 日時(日本時間) | 対戦カード | 会場 |
|---|---|---|---|
| 第1節 | 2026年6月15日 5:00 | オランダ vs 日本 | ダラス(アメリカ) |
| 第2節 | 2026年6月21日 13:00 | チュニジア vs 日本 | モンテレー(メキシコ) |
| 第3節 | 2026年6月26日 | 日本 vs スウェーデン | 未定 |
非エリートからの逆転キャリア
渡辺剛のキャリアは、いわゆるエリートコースとは異なるルートをたどってきた。中学時代にFC東京の下部組織に所属していながら昇格を果たせず、高校でポジションを転換し、大学を経て国内プロリーグに進んだ後、24歳で海外に挑戦した。ベルギーのリーグで4部門のリーグ1位という数字を残し、クラブの年間最優秀選手に輝いた後にフェイエノールトへとステップアップした軌跡は、継続的な努力と自己研鑽の積み重ねによるものである。FIFA ワールドカップという最高の舞台に29歳で初めて立つことになった渡辺の姿は、遅咲きながらも着実に成長を続けてきた選手の典型として、多くのサッカーファンや選手たちの注目を集めている。
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