FIFA ワールドカップ 2026 ルカ・モドリッチ|レジェンドが刻む最後の軌跡

FIFA ワールドカップ 2026 ルカ・モドリッチ

ルカ・モドリッチ(Luka Modrić、1985年9月9日生まれ)は、クロアチア代表の中盤を長年にわたって支え続けてきたミッドフィールダーである。ACミランに所属しながら、2026年のFIFA ワールドカップ 2026に5度目の出場を果たした。40歳という年齢でなお世界最高水準のプレーを続けており、クロアチア代表最多キャップ記録の更新を目前に控えながら、最後のW杯に臨んでいる。深いゲームメイク能力と類まれな試合読解力を武器に、現代サッカー史上最も偉大なミッドフィールダーの一人として広く評価される選手である。

プロフィールと生い立ち

旧ユーゴスラビアのザダル近郊、ヴェレビト山脈の小村で生まれたルカ・モドリッチは、幼少期にクロアチア紛争の動乱のなかで育った。6歳の時に勃発した紛争によって家族は避難民となり、18歳まで難民生活を送った。祖父をセルビア軍に殺害されるという過酷な体験も経験している。それでも地元クラブNKザダルのユースでサッカーを続け、2002年に国内強豪のNKディナモ・ザグレブへ移籍。ズリニスキ・モスタル(ボスニア・ヘルツェゴビナ)などへのローン修行を経てザグレブに戻ると、2007年にプルヴァHNL最優秀選手に選出されるまでに成長を遂げた。この逆境の歴史が彼のメンタルタフネスと勝負強さの土台を形成したとされる。身長172cm・体重66kg と体格的に恵まれているとは言えないが、低重心を活かしたボール保持力と広い視野が際立つ。

クラブキャリアの軌跡

ディナモ・ザグレブで3連覇を達成したルカ・モドリッチは、2008年にイングランドのトッテナム・ホットスパーへ移籍(移籍金約1,650万ポンド)。プレミアリーグでの4シーズンを経て、2012年夏にスペインの名門レアル・マドリードへ加入した。以降13年にわたってマドリードの中盤を支え、UEFAチャンピオンズリーグを6度制覇。クラブで27個ものタイトルを獲得し、同クラブ史上最多タイトル保持者となった。2018年にはバロンドール・FIFA最優秀選手賞・UEFA欧州最優秀選手賞・ワールドカップ ゴールデンボールの4冠を同年に達成した史上初の選手として名を刻む。2025年夏にレアルを離れACミランへ移籍し、セリエAの舞台に新境地を開いた。

プレースタイルと戦術的役割

ルカ・モドリッチは主にセントラルミッドフィールダー、あるいはディープライイング・プレーメーカーとして機能し、攻守両面で圧倒的な存在感を発揮する。ショートパスによるポゼッション維持から長距離の方向転換パス、守備網を一気に崩すキルパスまで、あらゆる種類のパスを高精度で繰り出せる。右足のアウトフロントキックはモドリッチのトレードマークであり、これにより左足的なコースへのパスやシュートも可能にしている。加えて、前線からの守備貢献や運動量の多さも特徴で、フォワードとして攻撃参加した後に素早く自陣に戻るスプリント能力を40歳になった今でも維持している。ザビ・エルナンデスやアンドレス・イニエスタと並ぶ現代最高のプレーメーカーとも評される。

クロアチア代表での足跡

ルカ・モドリッチは2006年に代表デビューを果たし、同年のドイツ大会でW杯初出場を経験した。2014年ブラジル大会ではグループステージ敗退に終わったが、2018年ロシア大会で真価を発揮。キャプテンとして代表を史上初の決勝進出へ導き、2得点を記録してゴールデンボールを受賞した。2022年カタール大会でも準決勝まで進み、銅メダルを獲得。W杯通算19試合出場はクロアチア代表の最多記録である。代表通算での主要な個人記録として、UEFA EURO 2024でイタリア戦に記録したゴールが「EURO史上最年長ゴール(38歳289日)」となっている。2026年大会開幕時点で196キャップを保持しており、今大会中に200キャップ達成が見込まれる。

2026年大会:グループLの戦い

クロアチアはFIFA ワールドカップ 2026 グループステージのグループLに振り分けられ、FIFA ワールドカップ 2026 組み合わせ抽選時から「死の組」として注目を集めた。対戦相手はイングランド・パナマ・ガナの3カ国。開幕戦の6月17日、テキサス州ダラスのAT&Tスタジアムでイングランドと激突し、ルカ・モドリッチは第199キャップとなる歴史的な試合を戦った。前半はマルティン・バトゥリナのゴールで一度同点に追いつく場面もあったが、最終スコアはイングランドが4-2で勝利。モドリッチは後半57分に途中交代を命じられた。グループLはイングランドが頭一つ抜けるとみられる一方、クロアチアのタフな守備組織と経験豊富な中盤は侮れない存在である。

イングランド戦の詳細

前半12分、ルカ・モドリッチがノニ・マドゥエケに対してペナルティエリア内でファウルを犯し、ハリー・ケインにPKを献上したことで試合の流れが決定づけられた。クロアチアはバトゥリナの同点弾を含めて2点を返したが、後半にジュード・ベリンガムとマーカス・ラッシュフォードに追加点を奪われ、4-2で敗戦を喫した。モドリッチの精力的なポジショニングと正確なパスさばきは随所に見られたものの、チーム全体として前半の失点以降に自陣へ引きすぎる守備姿勢がペースを失う要因となった。次戦以降の巻き返しがFIFA ワールドカップ 2026 試合日程において注目される。

サッカー史における評価と遺産

ルカ・モドリッチの最大の功績は、クロアチアという人口400万人足らずの小国を世界第2位にまで押し上げたことである。メッシやクリスティアーノ・ロナウドが欧州トップリーグから遠ざかったのちも、モドリッチは40歳になったシーズンにACミランでシリーズAを戦い続けた。今大会は事実上のキャリア最後のW杯とみられており、「伝説の集大成」として世界中のファンが注目している。国際サッカー史の文脈でも、2018年の「4冠同年受賞」という記録は今後長く語り継がれるだろう。コバチッチやグバルディオルといった次世代への橋渡し役としても、ピッチ内外でクロアチアサッカーの発展に貢献し続けてきた。

  • バロンドール受賞(2018年):史上初めてメッシ・ロナウドの21年間の受賞独占を破った選手
  • FIFA最優秀選手賞(2018年):W杯ゴールデンボールと同年受賞
  • UEFA欧州最優秀選手賞(2018年):4冠達成を完成させた個人賞
  • UEFAチャンピオンズリーグ優勝:レアル・マドリード時代に6度達成
  • EURO史上最年長ゴール:2024年イタリア戦(38歳289日)
  • クロアチア代表最多出場記録保持者(200キャップ目前)

ACミランでの新章

2025-26シーズン、ルカ・モドリッチはレアル・マドリードとの13年間に及ぶ関係に終止符を打ち、ACミランへ移籍した。セリエA挑戦は40歳を前にした決断として大きな話題を呼んだ。4月にはACミランの試合で頬骨骨折を負い、W杯出場が危ぶまれた時期もあったが、ザラトコ・ダリッチ監督が選出を発表するとともに本人も出場意欲を示し、無事に北米の地に立った。かつての同僚メッシやロナウドが欧州主要リーグを離れてなお、モドリッチだけがセリエAという世界最高峰のステージでプレーを続けているという事実は、彼の選手としての底知れぬ資質を如実に物語っている。FIFA ワールドカップ 2026 FIFAランキングでクロアチアは10位に位置しており、グループ突破への現実的な可能性は十分にある。

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