FIFA ワールドカップ 2026 ルカク ワールドカップ
ロメル・ルカクは、ベルギー代表歴代最多得点記録を持つストライカーであり、FIFA ワールドカップ 2026において4度目のワールドカップ出場を果たした。1993年5月13日生まれ、身長191cmの大型フォワードは、強靭なフィジカルと爆発的なシュート力を武器に欧州トップレベルで20年近くにわたって活躍してきた。2026年大会ではナポリでの負傷に苦しんだシーズンを経てもベルギー代表に招集され、グループG初戦でピッチに戻るや瞬く間に存在感を示した。ベルギーのエースとして最後のワールドカップでどのような結果を残すか、世界中のサッカーファンの注目が集まっている。
プロフィールとキャリア概要
ルカクは、ベルギー北部のアントウェルペン出身で、コンゴ民主共和国にルーツを持つ。父ロジェ・ルカク、弟ジョルダン・ルカクもサッカー選手という家系に生まれ、幼少期からゴールへの嗅覚を磨いた。RSCアンデルレヒトでプロデビューを果たすと、2011年にチェルシーFCへと移籍。その後ウェスト・ブロムウィッチ・アルビオン、エヴァートン、マンチェスター・ユナイテッド、インテル・ミラノ、チェルシー(復帰)、ASローマを経て2024年からナポリに所属している。インテル時代の2020-21シーズンにはセリエA優勝に貢献し、2シーズン合計47得点という圧倒的な数字を残した。2025-26シーズンはナポリで負傷の影響から出場機会が限られたが、ベルギー代表歴代最多となる124試合89得点という記録はいまなお揺るぎない財産である。
ワールドカップにおける軌跡
ルカクのワールドカップとの関わりは2014年ブラジル大会から始まる。当時21歳で初出場を飾り、アルジェリア戦とアメリカ戦で途中出場から得点に絡む活躍を見せた。ベルギーはこの大会で3位入賞を果たし、ルカクはブロンズブートを受賞した。続く2018年ロシア大会では不動のエースとして全試合に出場し、決勝トーナメントでも存在感を放ってベルギーの準決勝進出に貢献した。一方、2022年カタール大会は苦難の大会となった。出場した2試合で多くの決定機を外し、1ゴールも奪えないまま終わり、ベルギーもグループステージで敗退した。ユーロ2024でも3度のゴールがVARで取り消されるなど、大舞台での不運が続いた。それでもなお、FIFA ワールドカップ 2026への招集が実現したのは、ベルギー代表におけるルカクの不可欠性を物語っている。
| 大会 | 出場試合数 | 得点 | 主な成果 |
|---|---|---|---|
| 2014 ブラジル大会 | 4試合 | 2得点 | ベスト8、ブロンズブート受賞 |
| 2018 ロシア大会 | 6試合 | 4得点 | ベスト4(3位) |
| 2022 カタール大会 | 2試合 | 0得点 | グループステージ敗退 |
| 2026 北中米大会 | 出場中 | 大会進行中 | グループG所属 |
2026年大会でのベルギー代表招集
ベルギー代表のルディ・ガルシア監督は2026年5月15日、FIFA ワールドカップ 2026に臨む26名のメンバーを発表した。ティボー・クルトワ、ケヴィン・デ・ブライネ、アクセル・ヴィツェル、トマ・ムニエらベテランに加え、ルカクも代表リストに名を連ねた。2025-26シーズンにナポリで負傷に悩まされてシーズンを棒に振りかけた中での招集であり、約1年間ベルギー代表から離れていた時期もあった。それでも代表歴代最多の記録と、デ・ブライネとの連携で形成してきたベルギー攻撃陣の軸という地位は揺らがなかった。ベルギーはグループステージのグループGでエジプト、イラン、ニュージーランドと対戦する組み合わせとなった。
エジプト戦での復活劇
2026年6月16日、シアトル・スタジアムで行われたグループG第1節、ベルギー対エジプトの一戦はルカクの復活を告げる試合となった。エジプトのエマム・アシュールが19分に先制し、長らくベルギーは追いかける展開を強いられた。前半は3トップの立ち位置が定まらず、ちぐはぐさを露呈したベルギーだったが、後半にルカクが途中出場すると空気は一変した。投入直後のファーストプレーでエジプトのディフェンダー、ハニーにオウンゴールを強要し、スコアを1-1の同点に追いついた。わずか22秒でチームを救うインパクトを示し、以降は両チームが攻め合うオープンな展開へと突入。惜しくも決勝点は生まれず試合は1-1のドローで終わったが、途中出場で持ち味を発揮したルカクの存在感は際立っていた。
プレースタイルと戦術的役割
ルカクの最大の特徴は、191cmの体格から生み出される空中戦の強さと、190ポンドを超える重量を持ちながらも備える鋭い加速力の組み合わせにある。ディフェンダーをはじき飛ばすフィジカルコンタクトの強さはセリエAでも屈指のレベルであり、ポストプレーでボールを収めてからの展開も得意とする。ベルギー代表においては、デ・ブライネがアシストを供給する際の最終受け手として長年機能してきた。「デ・ブライネがアシストするとき、ボールを受けるのはたいていルカクだ」とも評されるように、両者の連携はベルギー攻撃の根幹をなしている。一方、大舞台での決定機逸がたびたびクローズアップされ、VAR判定による得点取り消しが続いたユーロ2024のような不運も経験してきた。それでも求心力と存在感においてはベルギー代表の絶対的中心であり続けている。
身体的特徴とスタッツ
- 身長:191cm、利き足:左足
- ポジション:センターフォワード(CF)
- ベルギー代表通算:124試合89得点(2026年大会招集時点)
- クラブ通算:600試合超・320得点超(主要リーグ・欧州カップ合計)
- インテル在籍2シーズンで47得点(2019-21)
グループGの構図とベルギーの立ち位置
ベルギーが属するグループGは、エジプト、イラン、ニュージーランドとの対戦が組まれており、欧州予選を8試合無敗(5勝3分)で突破したベルギーが最有力の通過候補と目されている。モハメド・サラーを擁するエジプトは侮れない実力を持ち、初戦がドローで終わったことはベルギーへの警告ともなった。試合日程では続いてイラン戦、ニュージーランド戦が控えており、ルカクがスタメンで先発する機会が増えるとみられる。決勝トーナメントに進出してノックアウトステージで本領を発揮できるか、33歳となったベテランの集大成が問われる局面が続く。
ベルギーサッカーにおけるルカクの遺産
ルカクはベルギー代表における歴代最高の得点記録保持者であるとともに、いわゆる「黄金世代」の最後のシンボルの一人でもある。デ・ブライネ、クルトワ、エデン・アザール(引退)らとともに欧州の強豪国へとベルギーを押し上げた世代は、2018年の3位という成果を残しながらも最終的な頂点には届かなかった。2026年のFIFA ワールドカップ 2026は、ルカクにとって最後のワールドカップとなる可能性が高い。ナポリで苦しんだシーズンを経てなお代表で輝きを取り戻せるかどうかは、彼の選手としての集大成を象徴する問いでもある。FIFAランキング9位に位置するベルギーが上位進出を果たすためには、ルカクの得点力が不可欠である。「キャリア最悪のシーズンを送ったストライカーが最大の期待を背負う」という逆説が、今大会のルカクの立ち位置を端的に表している。
クラブキャリアの変遷
ルカクのクラブキャリアはベルギーのRSCアンデルレヒトから始まり、2011年にチェルシーへと移籍してプレミアリーグに活躍の場を移した。エヴァートン、マンチェスター・ユナイテッドを経てインテル・ミラノに加入すると、2019-20シーズンに23得点、2020-21シーズンに24得点と2年連続20得点超えを達成し、インテルのセリエA優勝に大きく貢献した。チェルシー復帰後は期待に反するパフォーマンスでローンに出され、インテルとASローマで再び存在感を示した。2024年からはナポリに完全移籍し、2024-25シーズンには36試合14得点を挙げたものの、2025-26シーズンは負傷が重なり出場機会は激減した。それでもFIFAワールドカップ出場国のなかでも有数の実績を持つストライカーとして、2026年大会に臨んでいる。
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