FIFA ワールドカップ 2026 ライマー オーストリア代表
コンラート・ライマー(Konrad Laimer、1997年5月27日生まれ)は、オーストリア・ザルツブルク出身のプロサッカー選手。FCバイエルン・ミュンヘン所属のMF/右サイドバックであり、オーストリア代表の中核を担う万能型プレーヤーである。驚異的なスタミナと献身的なプレースタイルから「プレッシングマシーン」と称され、攻守両面において高いパフォーマンスを発揮する。FIFA ワールドカップ 2026では、28年ぶりに本大会出場を果たしたオーストリア代表の一員として北米の舞台に臨む。2025年度のオーストリア年間最優秀選手に選出されており、同国を代表するミッドフィルダーとしての地位を不動のものとしている。
プロフィールと基本情報
コンラート・ライマーは1997年5月27日、オーストリア・ザルツブルクで生まれた。身長180cm、利き足は右足。ポジションはMFを主戦場とするが、右サイドバック・左サイドバックもこなす高い汎用性を持つ。弟のクリストフ・ライマーも元プロ選手であり、兄弟ともにサッカー選手としてのキャリアを歩んだ。国籍はオーストリアのみで、代表歴は各年代別チームからA代表まで一貫してオーストリアの国旗を背負ってきた。クラブではシャツナンバー27を着用しており、この番号はバイエルン移籍後に自ら希望したお気に入りの番号である。
レッドブル・ザルツブルク時代
コンラート・ライマーはレッドブル・ザルツブルクの下部組織出身で、2007年から同クラブのアカデミーで育った。2014年5月、リザーブチームであるFCリーフェリングでプロデビューを飾り、同年9月にはSKラピード・ウィーン戦でトップチームデビューを果たした。ザルツブルクで過ごした3シーズンでオーストリア国内リーグを3連覇し、オーストリアカップも3度制覇するなど、国内では圧倒的な実績を積み重ねた。この時期に培われたハイプレスのサッカー哲学が、その後のライマーの選手スタイルの根幹を形成することとなった。
RBライプツィヒ時代
2017年6月、コンラート・ライマーはRBライプツィヒへと移籍。4年契約で加入したライマーはブンデスリーガの舞台で頭角を現し、2019年1月にはフォルトゥナ・デュッセルドルフ戦でリーグ初ゴールを挙げた。同年10月にはUEFAチャンピオンズリーグでもゼニト・サンクトペテルブルク戦でゴールを記録。その後契約を延長してライプツィヒに残留し、2021-22シーズンと2022-23シーズンにはDFBポカール(ドイツカップ)を連覇するなどタイトル獲得にも貢献した。ライプツィヒでは公式戦190試合に出場して15ゴールを記録。「プレッシングマシーン」として中盤で相手の攻撃を徹底的に潰す守備的MFとして名声を確立した。
FCバイエルン・ミュンヘン時代
2023年6月、コンラート・ライマーはライプツィヒとの契約満了に伴いFCバイエルン・ミュンヘンへフリー移籍で加入した。契約期間は2027年6月まで。移籍当初はポジション争いに苦しみ出場機会が限られたが、2025-26シーズンにはヴァンサン・コンパニ監督の信頼を勝ち取り、右サイドバックを主体にセンターバック・左サイドバック・守備的MFと複数ポジションをこなす不動のレギュラーに成長した。同シーズンのブンデスリーガでは29試合に出場して3ゴール9アシストを記録し、バイエルンのブンデスリーガ優勝に大きく貢献。DFBポカールやスーパーカップも制し、バイエルン移籍後だけで複数のタイトルを手にした。コンパニ監督は「彼のエネルギーとハングリー精神はチームに欠かせない」と絶賛している。
オーストリア代表でのキャリア
コンラート・ライマーはオーストリアの各年代別代表に選出され続け、2017年9月に2018年ワールドカップ欧州予選のジョージア戦でA代表に初招集。2019年6月7日のスロベニア戦でスタメン出場し、正式に初キャップを記録した。以来、代表の主力として欠かせない存在となっており、ラルフ・ラングニック監督就任後はそのハイプレス戦術を体現する選手として重用されている。2025年度にはオーストリア年間最優秀選手賞を受賞。キャプテンのダビド・アラバからも「彼のメンタリティと献身性は類まれなものだ。全力を尽くす姿勢がチームに伝わる」と高く評価されている。
ワールドカップ2026予選
オーストリアはFIFA ワールドカップ 2026 欧州予選のグループHに入り、ボスニア・ヘルツェゴビナ、ルーマニア、キプロス、サンマリノと対戦した。6勝1分1敗・19ポイントで首位通過を果たし、28年ぶり・通算8度目のワールドカップ本大会出場を確定させた。特筆すべきはサンマリノ戦での10-0の大勝であり、チームとしての攻撃力を世界に示した。予選全体を通じて22ゴール・4失点という圧倒的な成績を残し、ラングニック監督のハイプレス戦術がいよいよ世界の舞台で試されることとなった。
2026年ワールドカップ本大会
コンラート・ライマーは2026年5月18日に発表されたオーストリア代表の26名のメンバーに選出された。オーストリアはグループJに入り、ディフェンディングチャンピオンのアルゼンチン、アルジェリア、ヨルダンと対戦する組み合わせとなった。初戦となった6月17日のヨルダン戦では背番号20番をつけてプレー。オーストリアはこの試合を3-1で制し、グループ首位スタートを切ることに成功した。続く6月23日のアルゼンチン戦では世界王者に「ハイプレス」で真っ向から挑む姿勢を見せた。FIFAのインタビューでライマーは「アラバ主将がチームにもたらす影響力は絶大で、アルゼンチン戦でもそれを体感できるはずだ」と語り、グループJ突破への強い意欲を示した。
プレースタイルと特徴
コンラート・ライマーの最大の武器は疲れを知らないスタミナと強烈なプレス強度である。ザルツブルク・ライプツィヒ・バイエルンと一貫してハイプレスを基調とするクラブでプレーしてきた経歴が示すとおり、前線からの組織的な守備を自らが率先して体現する。ボール奪取後の素早い縦の推進力も持ち味で、単なる守備的選手にとどまらない攻撃参加能力も備えている。バイエルンでは守備的MF・右サイドバック・左サイドバックを文字通り「どこでも高水準にこなす」万能戦士として評価されており、その戦術的柔軟性はラングニック監督が好む可変システムにおいても不可欠な要素である。FCバイエルン・ミュンヘンでの2025-26シーズンは公式戦47試合に出場して16ゴールに絡む貢献を見せ、クラブ最多タックル数を記録したことがその守備貢献度の高さを物語っている。
主なタイトル
コンラート・ライマーはクラブキャリアで通算14のタイトルを獲得している。ザルツブルク時代にオーストリア・ブンデスリーガを4度、オーストリアカップを4度制した。ライプツィヒ時代はDFBポカールを2022年と2023年に連覇。バイエルン移籍後はブンデスリーガ(2024-25・2025-26)、DFBポカール(2025-26)、スーパーカップ(2025-26)を獲得しており、ブンデスリーガを含む国内外での実績は申し分ない。2025年には個人賞としてオーストリア年間最優秀選手賞も受賞しており、クラブ・代表の両面で充実した時代を迎えている。
| 所属クラブ | 在籍期間 | 主な実績 |
|---|---|---|
| レッドブル・ザルツブルク | 2007–2017 | オーストリアリーグ・カップ各3回制覇 |
| RBライプツィヒ | 2017–2023 | DFBポカール2連覇、公式戦190試合15ゴール |
| FCバイエルン・ミュンヘン | 2023– | ブンデスリーガ連覇、DFBポカール優勝 |
グループJ展望とオーストリアの挑戦
オーストリアが配置されたグループJは、ディフェンディングチャンピオン・アルゼンチンが君臨する激戦グループである。データ会社Optaからは「死の組」に近い評価を受けており、コンラート・ライマーら主力がどれだけパフォーマンスを発揮できるかが突破の鍵となる。初戦のヨルダン戦を3-1で制したオーストリアは順調なスタートを切った。FIFAランキング24位で大会に臨んだオーストリアにとって、2位以内に入っての決勝トーナメント進出が現実的な目標となる。ラングニック監督のハイプレス戦術がアルゼンチン・メッシに通用するかどうかは、FIFA ワールドカップ 2026屈指の注目対決として世界中のサッカーファンの関心を集めている。
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