FIFA ワールドカップ 2026 オディセアス・ヴラホディモス|ドイツ育ちのギリシャ守護神

FIFA ワールドカップ 2026 オディセアス・ヴラホディモス

オディセアス・ヴラホディモス(Odysseas Vlachodimos、ギリシャ語:Οδυσσέας Βλαχοδήμος、1994年4月26日生まれ)は、ドイツ・シュトゥットガルト出身のギリシャ代表ゴールキーパーである。ニューカッスル・ユナイテッドに所属しながら2025-26シーズンはセビージャへ期限付き移籍しており、身長188cm、右利き。ドイツのユース年代を経て、パナシナイコス、ベンフィカ、ノッティンガム・フォレストと渡り歩き、2018年に国籍選択をドイツからギリシャへ切り替えた。2026 FIFAワールドカップ欧州予選ではギリシャ代表の正守護神として出場したが、チームの予選突破は叶わず、本大会への出場は実現しなかった。

選手プロフィール

ヴラホディモスはギリシャ出身の両親のもと、ドイツのシュトゥットガルトで生まれた。兄のパナギオティスも同じくプロサッカー選手であり、兄弟そろってフットボールの道を歩んだ。家族の出身地はギリシャ北部コザニ県のカスタニアであり、ルーツへの強い帰属意識がのちの国籍選択に影響を与えることになる。ゴールキーパーとして188cmという身長を持ち、長距離シュートのセーブを強みとする一方、クロス処理はやや課題とされる。ドイツ語、ギリシャ語、英語、ポルトガル語の4言語を話す。

項目 内容
フルネーム オディセアス・ヴラホディモス
生年月日 1994年4月26日(32歳)
出生地 ドイツ・シュトゥットガルト
国籍 ギリシャ
身長 188cm
ポジション ゴールキーパー
所属クラブ ニューカッスル・ユナイテッド(セビージャへローン中)
代表 ギリシャ代表(52キャップ)

ユース時代とドイツ代表歴

ヴラホディモスは7歳でVfBシュトゥットガルトのアカデミーに加入し、ドイツのユース育成システムの中で頭角を現した。ドイツU-14からU-21まで一貫してドイツ代表に選ばれ、年代別代表のキャップ数はマヌエル・ノイアーをも上回る47試合を記録した。2011年にはU-17欧州選手権でドイツ代表が準優勝し、同年のFIFA U-17ワールドカップでは3位入賞に貢献。この活躍によりブロンズ・フリッツ・ワルター・メダル(年間最優秀ユース選手賞)を受賞した。2017年のUEFA U-21欧州選手権では、ケヴィン・トラップの控えとしてドイツ代表の優勝に帯同した。

クラブキャリア

シュトゥットガルト・パナシナイコス時代

2012年にVfBシュトゥットガルトIIでプロデビューを飾り、50試合以上に出場した後、2015年8月にブンデスリーガデビューを果たす。ただしシーズン途中に指揮官が交代したことで序列が下がり、2016年1月にギリシャのパナシナイコスへ移籍した。移籍の背景には、すでに同クラブへ加入していた兄パナギオティスとの再会という事情もあった。パナシナイコスでは63試合に出場し、34度のクリーンシートを達成。安定したパフォーマンスがポルトガルの名門クラブの目に留まることになる。

ベンフィカ時代(2018-2023)

2018年5月、ベンフィカと5年契約を締結し、ポルトガル・プリメイラリーガへの舞台を移した。加入初年度からレギュラーポジションを掴み、2018-19シーズンにはUEFAチャンピオンズリーグのブレイクスルーチームに選出された。2019年の1年間だけで46試合に出場して21クリーンシートを記録し、この数値を上回ったのはヤン・オブラクとマルコ・ビゾットのみであった。5年間の在籍で225試合に出場、94クリーンシートを達成し、プリメイラリーガ優勝(2018-19、2022-23シーズン)を含む計5つのタイトルを獲得した。2022-23シーズンの優勝は、ポルトおよびスポルティングCPとの勝ち点1差という接戦をクリーンシートで守り切って成し遂げたものであり、ヴラホディモスの存在感が際立った。

イングランド・スペインへ

2023年8月にノッティンガム・フォレストへ約490万ユーロで移籍し、プレミアリーグの舞台に立った。2024年7月にはニューカッスル・ユナイテッドがフォレストに対してエリオット・アンダーソンを約3,500万ポンドで売却する取引の一環として、約2,000万ポンドでヴラホディモスを獲得した。しかしニューカッスルでは出場機会に恵まれず、わずか45分のみのプレーにとどまった。2025-26シーズンはラ・リーガのセビージャへ期限付き移籍し、正ゴールキーパーとしてフルシーズンを担った。セビージャは降格圏との争いに苦しむシーズンを送ったが、ヴラホディモスは33試合に先発して89セーブ、5クリーンシートを記録した。

ギリシャ代表と国籍選択

ドイツU-21までドイツ代表として活動していたヴラホディモスは、パナシナイコスへの移籍を機にギリシャ代表へ国籍を切り替えることを決断した。2018年のU-21欧州選手権でドイツ代表の一員として優勝を経験した後、同年にギリシャのフルメンバーとして初招集された。国際Aマッチでのデビューは2020年10月のUEFAネーションズリーグであり、以降はギリシャ代表の正守護神として定着した。コスタス・ツォラキスやクリストス・マンダスといった若手キーパーと守護神の座を競いながらも、52キャップを積み重ねてきた。

2026 FIFAワールドカップ欧州予選

ギリシャはFIFA ワールドカップ 2026 欧州予選においてグループCに入り、スコットランド、デンマーク、カザフスタン、ベラルーシらと同組で戦った。ヴラホディモスは予選3試合に出場し5失点を喫した。チームはスコットランド戦で1-0とリードしながら後半に逆転を許して1-3で敗北するなど、後半の失速が相次いだ。デンマーク戦でも1-3と敗れ、グループ最終盤では3連敗を喫した。結果としてデンマーク、FIFA ワールドカップ 2026 スコットランド代表に次ぐグループ3位でフィニッシュし、FIFA ワールドカップ 2026本大会への出場権獲得には至らなかった。ギリシャは1994年大会、2010年大会、2014年大会に出場実績があるが、2018・2022・2026大会は連続して予選敗退となった。

プレースタイルと特徴

オディセアス・ヴラホディモスの強みは遠距離シュートへの対応力と集中力であり、WhoScoredの評価でも「ロングシュートのセーブ」を強みとして挙げている。ベンフィカ時代にはUEFAチャンピオンズリーグでの高いパフォーマンスが評価され、チャンピオンズリーグブレイクスルーチームに選出された。ペナルティキックの阻止にも実績があり、2020年10月にはファーレンセ戦で連続PKストップを成功させた。一方でクロスボールの処理は課題とされており、ペナルティエリアの支配という面では改善の余地が残る。足もとの技術も高く、ビルドアップへの参加やパス精度においてもモダンなゴールキーパー像に沿ったプロフィールを持つ。

クラブキャリア統計

以下に主なクラブごとの通算出場記録を示す。

クラブ 在籍期間 試合数 クリーンシート
VfBシュトゥットガルトII 2012-2015 68 18
VfBシュトゥットガルト 2015-2016 3 0
パナシナイコス 2016-2018 63 34
ベンフィカ 2018-2023 225 94
ノッティンガム・フォレスト 2023-2024 7 1
ニューカッスル・ユナイテッド 2024- 1 0
セビージャ(ローン) 2025-2026 33 5
代表(ギリシャ) 2018- 52

主な獲得タイトル

オディセアス・ヴラホディモスはクラブおよびユース代表として以下のタイトルを獲得している。

  • プリメイラリーガ優勝:2018-19、2022-23(ベンフィカ)
  • タッサ・ダ・リーガ(ポルトガルリーグカップ)優勝:2021-22(ベンフィカ)
  • タッサ・デ・ポルトガル(ポルトガルカップ)優勝:2020-21(ベンフィカ)
  • EFLカラバオカップ優勝:2024-25(ニューカッスル・ユナイテッド)
  • UEFA U-21欧州選手権優勝:2017(ドイツU-21代表)
  • FIFA U-17ワールドカップ3位:2011(ドイツU-17代表)
  • ブロンズ・フリッツ・ワルター・メダル:2011

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