FIFA ワールドカップ 2026 エリエス・スヒリ|チュニジア代表を率いるアフリカの戦略家

FIFA ワールドカップ 2026 エリエス・スヒリ

エリエス・スヒリ(アラビア語:إلياس صخيري、英語:Ellyes Skhiri、1995年5月10日生まれ)は、フランス・リュネル出身のプロサッカー選手である。ポジションは守備的ミッドフィルダー(ボランチ)で、ドイツ・ブンデスリーガのアイントラハト・フランクフルトに所属し、チュニジア代表の中盤の要として長年活躍している。2018年・2022年に続き、2026年のFIFA ワールドカップ 2026でも代表入りを果たし、3大会連続のW杯出場選手となった。ボール奪取能力と空中戦の強さを兼ね備え、守備と攻撃の両局面に貢献できる万能型の選手として、チュニジア代表のベテランリーダー的存在となっている。

プロフィール・基本情報

エリエス・スヒリは1995年5月10日、フランス南部のエロー県リュネルで生まれた。チュニジア人の父親とフランス人の母親を持つ二重国籍者であり、4歳のときに地元クラブでサッカーを始めた。身長185cm・体重74kgと恵まれた体格を持ち、守備的ミッドフィルダーとして右サイドバックやセンターバックでもプレーできる戦術的な汎用性の高さが特徴である。ボール奪取とインターセプトの精度の高さ、および空中戦の強さから、しばしばドイツ代表のヨシュア・キミッヒと比較される。2021年にはチュニジア年間最優秀選手に選出されており、北アフリカサッカー界を代表するミッドフィルダーとして国際的な評価を確立している。

項目 内容
氏名 エリエス・スヒリ(Ellyes Skhiri)
生年月日 1995年5月10日(31歳)
出身地 フランス・リュネル
国籍 チュニジア/フランス
ポジション 守備的ミッドフィルダー(MF)
身長・体重 185cm・74kg
利き足 右足
所属クラブ アイントラハト・フランクフルト(ドイツ)

クラブキャリア

スヒリは15歳でモンペリエHSCのユースアカデミーに入り、2015年に20歳の誕生日を迎えたRCランス戦でトップチームデビューを果たした。デビューからわずか1ヵ月後にプロ契約を結び、2016年2月のLOSCリール戦で初ゴールを記録。プロ2年目からスタメンの座を確保し、133試合に出場してチームキャプテンまで務めた。2019年7月にブンデスリーガの1.FCケルンへ移籍し、4シーズンにわたってドイツリーグでのプレー経験を積み上げた。ケルンでは2020-21シーズンにリーグ最多クラスのインターセプト数を記録するなど守備面で傑出したパフォーマンスを示した。2023年7月にはボルシア・ドルトムントやACミランからもオファーが届く中、アイントラハト・フランクフルトへの移籍を選択し、2024-25シーズンには堂安律とチームメートとしてブンデスリーガで活躍した。

チュニジア代表としてのキャリア

スヒリはリオ五輪予選に向けたU-23代表でのプレーを経て、2018年3月23日のイランとの親善試合でチュニジアA代表デビューを果たした。代表デビューと同年の2018年ロシアW杯では本大会メンバーに選出され、チュニジア代表の中盤に名を連ねた。2019年のアフリカネイションズカップでは全試合にフル出場し、チームのベスト4進出に大きく貢献。その後もチュニジア代表の不動のレギュラーとして活躍を続け、2022年カタールW杯でもグループステージ全試合に出場した。なかでも優勝候補のフランス代表に対して1-0の金星を挙げた試合は特筆すべき功績で、スヒリはその試合でも中盤の守備的支柱として貢献した。代表通算キャップ数はチュニジア代表でも有数の出場数を誇り、チームの精神的支柱となっている。

FIFA ワールドカップ 2026 への参加

2026年北中米ワールドカップに向けてチュニジアは、アフリカ予選グループHで6勝1分けの無敗首位通過を達成し、3大会連続7回目の本大会出場権を獲得した。スヒリは2026年5月に発表された最終メンバー26名に選出されており、3大会連続のW杯参加選手となった。グループステージの組み合わせ抽選により、チュニジアはグループFでオランダ代表、日本代表、および欧州プレーオフ勝者と同組となった。チュニジア国内のメディアや監督からは「極めて困難なグループ」との評価が上がった一方、史上初のラウンド16進出への期待も寄せられた。スヒリはチュニジア中盤の「戦術的アンカー」として、ボール回収とポジショニングの規律を担うチームの核心的存在と位置づけられている。

日本代表との同組対戦

2026年W杯グループFは、FIFAランキング上位のオランダをポット1に、日本代表がポット2に入り抽選が行われた結果、チュニジアと日本は同じグループで激突することが決まった。両国は過去にもキリンカップなどの親善試合で複数回対戦しており、互いに勝敗を分け合う関係にある。オランダ元代表のウェスレイ・スナイデル氏は「チュニジアはアフリカではトップクラスの強豪」と評しており、スヒリが中盤を引き締めるチュニジアの守備力は日本代表にとっても侮れない脅威とみなされている。スヒリのボール奪取とセカンドボールの収集力は、日本が得意とするパスワークを分断する鍵になると専門家からも指摘されている。

プレースタイルと特徴

スヒリの最大の特徴は、守備における集中力の高さと精確なスタンディングタックルである。ブンデスリーガにおけるインターセプト数と走行距離はリーグトップクラスの数値を誇り、ピッチを縦横無尽に動いてボールを奪い取る運動量は際立っている。守備的役割にとどまらず、攻撃局面でもセカンドボールを確保して素早くチームの前進を助ける役割を担う。正確な前進パスとドリブルの安定感も高く、後方からのビルドアップにも欠かせない存在となっている。また、身長185cmを活かした空中戦の強さも兼ね備えており、守備的ミッドフィルダーとしての総合的な質の高さが評価されている。右サイドバックやセンターバックとしてのプレーにも対応でき、監督から高い信頼を得ている。

主な実績

  • 2018年 FIFAワールドカップ ロシア大会 チュニジア代表として出場
  • 2019年 アフリカネイションズカップ 全試合フル出場・チームのベスト4進出に貢献
  • 2021年 チュニジア年間最優秀選手受賞
  • 2022年 FIFAワールドカップ カタール大会 グループステージ全試合出場(フランス戦での勝利に貢献)
  • 2023年 アイントラハト・フランクフルトへ移籍(ブンデスリーガ在籍継続)
  • 2026年 FIFAワールドカップ 北中米大会 代表メンバー選出(3大会連続)

チュニジア代表とワールドカップの歴史

チュニジア代表は1978年のアルゼンチン大会でW杯初出場を果たし、以後アフリカ勢の有力国として継続的にW杯出場を重ねてきた。2026年大会は3大会連続7回目の出場となり、チームとして悲願の決勝トーナメント進出を目指している。カタール大会では前回王者フランスから歴史的勝利を収めながらも、グループステージで敗退した。スヒリはその大会からチームの中心を担い続けており、アフリカ予選での無敗首位通過にも貢献した。2026年大会ではサブリ・ラムシ監督のもと、ハンニバル・メイブリら若手世代とともにチームを牽引する役割が期待される。スヒリの豊富なFIFA ワールドカップ経験は、グループFを勝ち抜くうえで大きな財産となる。

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