FIFA ワールドカップ 2026 アレクシス・サーレマーケルス
アレクシス・サーレマーケルス(Alexis Saelemaekers、1999年6月27日生まれ)は、ベルギー・ブリュッセル首都圏地域シント=アガタ=ベルシェム出身のプロサッカー選手である。セリエAのACミランに所属し、ポジションはウィンガー/ウィングバック。右利きながら両サイドでのプレーをこなすユーティリティ性と、カットインからのフィニッシュを得意とする攻守両面への貢献が特徴だ。FIFA ワールドカップ 2026 ベルギー代表のフォワード陣の一角として2026年北中米大会のメンバーに選出されており、グループGでエジプト・イラン・ニュージーランドと対戦するチームにおいてサイドアタックの重要な担い手となっている。
アンデルレヒト時代と台頭
アレクシス・サーレマーケルスは2010年にV・ベールセル=ドロヘンボスの育成組織に入り、2012年にRSCアンデルレヒトへ移籍した。2017年10月にトップチームと2019年までの契約を締結し、翌2018年2月18日のシント=トロイデンVV戦でプロデビューを果たした。2018年8月には2022年まで契約を延長。2019年9月2日のスタンダール・リエージュ戦でプロ初ゴールを記録し、着実にキャリアを積み上げた。アンデルレヒトでの通算公式戦出場数は64試合2ゴールで、フラマン語圏出身の若手選手として注目を集めた。
ACミランへの移籍と定着
2020年1月31日、アレクシス・サーレマーケルスは買取オプション付きローンという形でACミランへ加入した。移籍金は350万ユーロ+100万ユーロのボーナスと報じられた。同年7月1日に完全移籍が決定し、2024年までの契約を締結。2021年10月には2026年まで契約を延長している。ミランでの初期は「献身的なワーキングウィンガー」として守備面での貢献が評価されたが、徐々に攻撃面のクオリティを高め、右サイドからカットインして左足でファーサイドへ決めるフィニッシュパターンを確立した。キャリアを通じて攻守両面に大きな影響を与えるサイドのスペシャリストとして成長を続けている。
ボローニャ・ローマへのローン移籍と覚醒
2023年8月30日、アレクシス・サーレマーケルスは買取オプション付きでボローニャFCへローン移籍した。当時のボローニャ監督ティアゴ・モッタが採用した「2-7-2システム」においてサーレマーケルスは左サイドで起用され、リーグ戦30試合4ゴールという結果を残した。ボローニャはモッタ監督退任後の新指揮官がサーレマーケルス獲得を見送ったため、選手はACミランへ復帰した。2024年8月30日には同じセリエAのASローマへ2025年6月末までのローン移籍を敢行し、キャリアハイとなる全コンパリ7ゴールを記録した。この充実したシーズンを経て2025-26シーズンはACミランへ復帰し、再び主力としての地位を確立している。
プレースタイルの変遷
ミラン加入当初のアレクシス・サーレマーケルスは、豊富な運動量とハードワークを武器とした守備的なウィンガーとして評価されていた。その後の成長過程でボール保持時の質が大幅に向上し、得点関与率が飛躍的に高まっている。主な得点パターンはカットインフィニッシュで、右サイドからDFラインを突破してファーサイドへ決める形が最も多い。右利きながら左足でのフィニッシュ精度を高めている点が大きな武器となっており、期待値を上回る得点を積み重ねる能力に定評がある。また右ウィングバックとしての機能も高く評価されており、サイドを縦横無尽に走破しながらチームの攻守両面を支えるユーティリティ性も際立っている。
ベルギー代表でのキャリア
アレクシス・サーレマーケルスは2015年からベルギーU-16代表でキャリアを積み、U-19、U-21と着実にステップアップした。A代表デビューは2020年10月8日のコートジボワールとの親善試合(1-1引き分け)で、以後代表の常連となっている。2021年9月にはチェコ共和国相手の2022年FIFAワールドカップ予選で代表初ゴールを記録した。ワールドカップ2026予選においては欧州予選グループステージで4アシストを挙げてチームトップの数字を残し、その実績が評価されてルディ・ガルシア監督から2026年ワールドカップの最終26人に選出された。
2026年ワールドカップにおけるベルギーでの役割
ルディ・ガルシア監督は2026年5月15日にベルギー代表の最終26人を発表し、アレクシス・サーレマーケルスはフォワードとして選出された。ベルギーはグループGに属し、エジプト・イラン・ニュージーランドと同組となっている。チームにはティバウ・クルトワ(レアル・マドリード)、ケビン・デ・ブライネ(ナポリ)、ロメル・ルカク(ナポリ)といった黄金世代の生き残りが揃う一方、ジェレミー・ドク(マンチェスター・シティ)やリアンドロ・トロサール(アーセナル)、アレクシス・サーレマーケルスといったアタッカー陣がサイドの攻撃を担う構成だ。指揮官はドク・トロサール・サーレマーケルスのシステム適合性を評価し、ルカン・フォファナを最終選考から外してでもこの陣容を選択したとされている。
- グループG初戦:ベルギー対エジプト(6月15日、シアトル・ルーメンフィールド)
- 第2戦:ベルギー対イラン(6月21日、ロサンゼルス・SoFiスタジアム)
- 第3戦:ニュージーランド対ベルギー(6月26日、バンクーバー・BCプレイス)
大会での展望と注目ポイント
FIFAランキング9位(2026年6月時点)のベルギーはグループGの最有力候補として位置づけられており、アレクシス・サーレマーケルスはそのサイドアタックを担う重要な駒だ。グループステージでは守備ブロックを敷いてくる相手を崩す能力が問われる場面が多く、カットインからの個人技とテンポの良い連携の両立が鍵となる。2022年カタール大会ではグループリーグ敗退という屈辱を味わった「レッドデビルズ」にとって、北中米大会は復権を示す舞台だ。サーレマーケルスはASローマで記録したキャリアハイのシーズンの勢いを携えており、試合日程が有利なグループGでその実力を証明する機会を得ている。ケビン・デ・ブライネやルカクとの連携の中でどれだけ違いを生み出せるかが、ベルギーの上位進出を左右する一因となるだろう。
基本データ
アレクシス・サーレマーケルスの基本的なプロフィールと主なキャリア実績を以下にまとめる。
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| フルネーム | アレクシス・ジェシー・M・サーレマーケルス |
| 生年月日 | 1999年6月27日 |
| 出身地 | ベルギー・シント=アガタ=ベルシェム |
| 身長 | 180cm |
| ポジション | ウィンガー/ウィングバック/フルバック |
| 利き足 | 右 |
| 所属クラブ | ACミラン(セリエA) |
| 代表 | ベルギー代表 |
| 背番号(クラブ) | 56 |
クラブキャリア主要スタッツ
クラブにおける主要シーズンの実績は以下の通りである。アンデルレヒトからACミランへの移籍後、ローン先を含めて経験を積み重ねたアレクシス・サーレマーケルスは、キャリア通算で300試合超・25ゴール以上を記録している。特に2024-25シーズンのASローマでのパフォーマンスは、選手としての新たな局面を示すものだった。
| シーズン | クラブ | リーグ出場 | ゴール |
|---|---|---|---|
| 2017-20 | RSCアンデルレヒト | 57 | 2 |
| 2019-20(ローン) | ACミラン | 13 | 1 |
| 2020-23 | ACミラン | 98 | 5 |
| 2023-24(ローン) | ボローニャFC | 30 | 4 |
| 2024-25(ローン) | ASローマ | 22 | 7 |
| 2025-26 | ACミラン | 32 | 2 |
アンデルレヒトというルーツ
アレクシス・サーレマーケルスの名字はフラマン語系であり、ベルギーの言語的・文化的背景を色濃く映している。RSCアンデルレヒトはベルギー最多優勝記録を誇る名門クラブであり、そこで育まれたフットボールの基礎はミランでの成功に直結している。ベルギー代表には黄金世代と呼ばれた2018年ロシア大会3位の主力が複数残存しており、サーレマーケルスはその世代交代を担う中心人物の一人だ。欧州予選での4アシストはチームトップの数字であり、次世代のベルギー代表を牽引する選手として大きな期待を背負っている。FIFAランキング9位の実力国として臨む2026年大会で、サーレマーケルスが世界に名を轟かせる活躍を見せられるかに注目が集まっている。
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