CRB指数
CRB指数(Commodity Research Bureau Index)は、コモディティ市場の全体的な動向を示す指標である。この指数は、エネルギー、金属、農産物など、複数のコモディティの価格を総合的に反映しており、世界経済のインフレや景気動向を評価するための重要な指標とされている。CRB指数は、投資家や経済アナリストにとって、資産運用や市場予測に活用されることが多い。
CRB指数の構成
CRB指数は、エネルギー、貴金属、産業用金属、農産物など、19種類のコモディティで構成されている。それぞれのコモディティは、世界経済における重要性に応じて異なるウェイト(比率)で指数に組み込まれている。例えば、原油や天然ガスなどのエネルギー関連商品の比率が高く設定されている。
CRB指数の歴史と変遷
CRB指数は1957年に設立されて以来、世界のコモディティ市場のベンチマークとして広く利用されてきた。当初は、より少ない数のコモディティで構成されていたが、その後、経済の変化や市場動向に応じて構成が見直され、現在の形に至っている。また、1995年にCRB指数は大幅にリバランスされ、より精緻な指標として生まれ変わった。
CRB指数の利用法
CRB指数は、投資家にとってインフレの予測や経済動向の評価に役立つツールである。また、コモディティに関連する先物取引やオプション取引の基準としても広く使用されている。投資家は、CRB指数を参考にして、コモディティ市場における投資判断を行うことができる。
CRB指数と経済の関連性
CRB指数は、世界経済の景気動向と密接に関連している。コモディティ価格が上昇すると、インフレ圧力が高まり、中央銀行が金融政策を引き締める可能性が出てくる。また、景気の拡大期には、コモディティ需要が増加し、CRB指数も上昇する傾向がある。逆に、景気後退期にはコモディティ需要が減少し、CRB指数も下落する。