FIFA ワールドカップ 2026 ジョン・マッギン
ジョン・マッギン(John McGinn、1994年10月18日生まれ)は、スコットランド・グラスゴー出身のプロサッカー選手である。ポジションはミッドフィールダーで、プレミアリーグのアストン・ヴィラFCに所属し、同クラブのキャプテンを務める。スコットランド代表としても長年にわたって中心的な役割を担い、2026年北中米ワールドカップでは28年ぶりにワールドカップ出場を果たしたスコットランド代表の一員として本大会に臨んだ。初戦のハイチ戦でゴールを決め、スコットランドの1990年大会以来初となるワールドカップ勝利に貢献した。代表通算得点は20ゴールで、スコットランド歴代5位の記録を持つ。
選手プロフィール
ジョン・マッギンは1994年10月18日、スコットランドのグラスゴーで生まれた。4人兄弟の3番目であり、兄たちもサッカー選手としての経歴を持つサッカー一家の出身である。祖父ジャックはセルティックFCのチェアマンを務め、スコットランドサッカー協会の会長も歴任した。身長は178cm、利き足は右足。チームメイトやサポーターからは「ミートボール」という愛称で親しまれており、17歳頃からその名で呼ばれているという。子供の頃からセルティックを応援しており、憧れの選手としてヘンリク・ラーションを挙げている。アストン・ヴィラでも背番号7を選択しているのはラーションの影響とされる。フランスの名将マルセロ・ビエルサはスコットランド代表監督のゴードン・ストラカンに「11人のジョン・マッギンがいればリーグ優勝できる」と語ったとされ、その評価の高さを示す逸話として広く知られている。
クラブキャリア
ジョン・マッギンはセント・ミレンFCのユースチームでサッカーキャリアをスタートさせた。2012年夏にU-20チームのプレシーズントーナメントで優勝に貢献し、大会最優秀選手に輝く。同年、セルティック戦でリーグ戦デビューを飾り、2013年のスコティッシュ・プレミアリーグファイナルでは先発出場してハート・オブ・ミドロシアンFCへの勝利に貢献した。セント・ミレンで約3年間・98試合に出場した後、2015年にハイバーニアンへ移籍。同クラブでは2016年のスコティッシュカップ優勝と2017年のリーグ昇格に貢献し、スコティッシュ・チャンピオンシップの年間最優秀選手賞を受賞した。2018年8月にアストン・ヴィラへ移籍すると、移籍初年度からチームのキープレーヤーとして活躍し、チャンピオンシッププレーオフ決勝でダービーカウンティを2-1で破る際に決勝点を挙げ、ヴィラのプレミアリーグ昇格に大きく貢献した。このシーズンの初得点はリーグの最優秀ゴール賞にノミネートされた。2022年にはクラブキャプテンに就任。2026年5月のUEFAヨーロッパリーグ決勝ではSCフライブルクを3-0で下してクラブ史上3人目の欧州タイトル獲得キャプテンとなった。
プレースタイル
ジョン・マッギンのプレースタイルは「万能型MF」と評される。低い位置でボールを受けてビルドアップに関与しながら、チャンスとみれば積極的にゴール前へ顔を出す攻撃参加も持ち味とする。強靭な身体と尽きないスタミナを武器に、ピッチを縦横無尽に走り回ってチームの攻守両面をサポートする献身的なプレーが特徴だ。重心が低いことで独特の走行スタイルを持ち、元ハイバーニアンのチームメイトには「頭を下に向けながら倒れ込むような走り方」と表現された。臀部を巧みに使ったボールキープと相手選手を押さえる技術も持ち合わせており、左足のシュート精度も高い。フィジカル的な強さと技術的な高さを兼ね備えた選手として、アストン・ヴィラのウナイ・エメリ監督のもとでチームの戦術調整役を担い、クラブの欧州挑戦を支えた。
スコットランド代表でのキャリア
ジョン・マッギンは2013年にU-19スコットランド代表としてデビュー。U-21代表でもキャプテンを務めた。2016年3月、A代表に初招集されデンマーク戦でデビューし、1-0の勝利でマン・オブ・ザ・マッチを受賞した。代表での初ゴールは2019年9月のEURO2020予選ロシア戦。2019年10月のサンマリノ戦では代表初のハットトリックを記録し、EURO2020予選グループで計7ゴールを挙げた。その後はUEFA EURO 2020およびEURO 2024にも出場。2024年11月にはUEFAネーションズリーグのクロアチア戦でゴールを決め、スコットランド歴代4位タイの得点者(アリー・マクコイストと並ぶ)となった。その後も得点を重ね、大会前時点で代表通算20ゴールでスコットランド歴代5位の記録を持つ。キャプテンのアンディ・ロバートソンに次ぐ代表2番目のキャップ数を誇る主力選手である。
ワールドカップ予選での活躍
スコットランドはFIFA ワールドカップ 2026 欧州予選のグループステージで首位通過を果たし、本大会出場権を28年ぶりに獲得した。ジョン・マッギンは予選全試合に出場し、スコットランドが自動出場枠を確定させる道筋を支えた重要選手のひとりである。2026年5月19日に発表されたスティーブ・クラーク監督率いる26人のワールドカップ最終メンバーにも選出された。スコットランドはグループCに組み込まれ、ハイチ・モロッコ・ブラジルと同組となった。マッギン自身は大会前のFIFAインタビューで「このスカッドには信じられないくらいのタフな経験を持つ選手が集まっている。私たちは自分たちを信じているし、ノックアウトステージに進む力があると思っている」と意欲を語った。
FIFA ワールドカップ 2026での活躍
ジョン・マッギンはFIFA ワールドカップ 2026グループC初戦、2026年6月13日のハイチ戦(ボストン開催)でゴールを決め、スコットランドの1-0勝利に貢献した。この勝利は1990年のワールドカップ以来、スコットランドにとって初めてのワールドカップ勝利となった歴史的な一戦である。マッギンはこの試合でマン・オブ・ザ・マッチにも選出された。続く第2戦のモロッコ戦は0-1で敗戦したが、マッギンはスコットランドの中盤を支える核として出場を続けた。スコットランドにとってのワールドカップ復帰は1998年フランス大会以来28年ぶりであり、マッギンはアンディ・ロバートソンと並ぶ最多キャップ数を誇るベテランとして、この歴史的な舞台で代表チームをけん引した。
グループC成績
| 試合 | 対戦相手 | 結果 | 備考 |
|---|---|---|---|
| 第1戦(6月13日) | ハイチ | 1-0 ○ | マッギン決勝ゴール・MOM受賞 |
| 第2戦(6月20日) | モロッコ | 0-1 ● | - |
| 第3戦(6月25日) | ブラジル | 調整中 | マイアミ開催 |
代表通算記録と歴史的位置づけ
ジョン・マッギンの代表通算20ゴールはスコットランド歴代5位にあたり、共同得点記録保持者であるケニー・ダルグリッシュとデニス・ローの30ゴールまであと10ゴールに迫る。かつてアリー・マクコイストと並んでいたが、その後も得点を積み重ねている。スコットランド代表においてアンディ・ロバートソン(92キャップ)に次ぐキャップ数85を持つマッギンは、代表での豊富な経験を誇る。UEFAヨーロッパリーグ、UEFAチャンピオンズリーグ、そしてワールドカップという3大舞台を経験した2026年は、マッギンにとってキャリア上最充実した年となった。アストン・ヴィラでの通算300試合出場達成、ヨーロッパリーグ制覇のキャプテン、そして母国初のワールドカップ勝利に貢献という3つの歴史的な出来事を同じ年に経験したことは、スコットランドサッカー史においても特筆すべき記録である。
人物・逸話
ジョン・マッギンはユーモアのある人柄でも知られ、チームメイトや記者との場を和ませる発言で親しまれる。EURO2020でクリスティアーノ・ロナウドがコカ・コーラのボトルをどけた「コーラ事件」を茶化し、記者会見場に笑いを引き起こしたエピソードは広く知られている。ゴール時に行う手でゴーグルをつくるパフォーマンスは、視力の弱い甥を励ます目的で考案したものだという。若手時代には練習場で大量のマネキンを一人で運び、コーチ陣の荷物も手伝う姿を当時のスコットランド代表監督ゴードン・ストラカンに目撃され、「あれを見た瞬間に次の招集で呼ぼうと決めた」と語られるほどの誠実さで評価を勝ち取った。スコット・マクトミネイやキーラン・ティアニーと並ぶスコットランド代表の精神的支柱として、タータン・アーミーからも絶大な支持を受けている。
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