5S|整理・整頓・清掃・清潔・しつけ

5S(整理・整頓・清掃・清潔・しつけ)

5Sとは、職場の整理整頓を目的とした日本発祥の管理手法である。5つのSである、整理(Seiri)・整頓(Seiton)・清掃(Seiso)・清潔(Seiketsu)・しつけ(Shituke)を徹底して行うことで、安全性を確保し、ミスなく効率のよい業務を実現する。作業を行うにあたって、物が乱雑に置かれていると、衛生環境の損害や物の紛失が起こる。機械を扱う現場では、ホコリや水、油などが溜まっていたりすると、思わぬ災害を引き起こす原因になる。5S(整理・整頓・清掃・清潔・しつけ)を行うことでそうした要因を取り除き、安全・安心・効率よい業務を目指さなければならない。

5S

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5Sの概要

5Sは、「整理(Seiri)」「整頓(Seiton)」「清掃(Seiso)」「清潔(Seiketsu)」「しつけ(Shitsuke)」の5つの要素から構成されている。この5つの要素が一体となって、職場環境の改善、無駄の排除、品質向上、そして生産性の向上を図ることを目的としている。

整理(Seiri)

整理とは、雑多な物の中から必要な物と不要な物を分けて、不要な物を処分することである。倉庫にいつまでも置かれているようなもの、故障して修理していないもの、使用しなくなり使用の見込みもないもの等を廃棄するなど行う。また、物理的なものだけでなく、データや情報の整理も意味する。

整頓(Seiton)

整頓とは、書類、PC、電子機器、書籍、文房具、工具などを使いやすいように、決まった安全な場所に置き、誰にでも分かるように明示し、必要な物を必要なときに誰でも直ぐに取り出せるようにすることである。混乱をまねかないよう、「ここになかったらどこにもない」という状態にする。

清掃(Seisou)

清掃(Seisou)とは、常に掃除をし、ゴミ、ホコリ等がないきれいな状態にすることである。身なり、職場、工場、自動車の中など、ビジネスシーンで常に清掃を心がける必要がある。ゴミやほこりは不適合品の原因のなるため、日常的な清掃が必要となる。

清潔(Seiketsu)

清潔(Seiketsu)とは、掃除した状態(きれいな状態)を維持することである。また、きれいに洗濯された汚れのない服装で周囲の者に不快感を与えないことでもある。清潔な状態を保つためには、ルールを徹底し、全員がそのルールを遵守することが重要である。

しつけ(Sitsuke)

しつけ(Sitsuke)とは、礼儀作法、マナー、ルールの遵守を意味し、正しい服装、正しい作業手順、清掃、挨拶、正しく守る習慣を身に付けることをいう。しつけが徹底されることで、5Sの効果が長期的に持続し、職場の改善が継続的に行われる。

5Sの効果

  • 作業効率の向上により時間の無駄が削減される
  • 職場の美観が保たれることで従業員の士気も向上する
  • 品質管理が容易になり製品の品質向上にもなる
  • 企業全体の生産性が向上する

コスト

5Sは直接的に利益にはならず手間がとられるため、軽視されることが多い。ただし、安全の確保や次の工程の効率などを考えると、5Sが徹底されるほうが最終的な利益につながる。

教育

5Sは全社員がその重要性を理解し、積極的に参加することが重要で教育を徹底しなければならない。管理職がリーダーシップを発揮して新人からベテランに至るまで5S活動を推進する。

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