受電点
受電点とは、電力会社などの電気供給者から電気の提供を受ける施設において、電力が供給される地点を指す。一般的には電力会社の配電線と需要家の設備が接続される箇所であり、保守管理の義務や費用負担の区分を決定する責任分界点と一致、あるいは極めて近い場所に設置されるのが通例である。
受電点の定義と役割
電気事業法上の規定や電力会社との供給規定において、受電点は供給地点を明確にする重要な概念である。家庭用などの低圧受電では引込線取付点が該当し、ビルや工場などの高圧・特別高圧受電では電力会社の電柱や地下配管から需要家の受電設備へ繋がる接続部がこれに当たる。
- 供給電圧の測定基準:電力品質の維持を確認するための基準点となる。
- 電力計量:取引のための電力量計(メーター)が設置される基準の場所となる。
- 保護協調:系統事故が発生した際、影響を最小限に止めるための保護装置の動作基準点となる。
これ筑波大学の受電点か pic.twitter.com/GfAgul13ua
— 間瀬bb (@bb_mase) April 6, 2024
責任分界点との関係
受電点と密接に関係するのが責任分界点である。これは、設備が故障した際の修理責任や、事故が発生した際の賠償責任の境界を示す。高圧受電の場合、通常は電力会社側の区分開閉器(PASやUGS)がその役割を担い、そこが受電点として機能する。この境界を越えて需要家側の設備に不具合が生じた場合、その維持管理は設置者が選任した電気主任技術者の監督下で行われる必要がある。電力システム全体の安全を保つため、この地点での絶縁監視や遮断機能の維持は極めて重要である。
受電点=責任分界点💡https://t.co/wTEWrgRxfT pic.twitter.com/nizNlGNgne
— ぼっち・おじKei🎸相互フォロー (@AyRiwwg) June 6, 2024
受電方式の種類と受電点
施設の規模や重要度に応じて、受電点の構成(受電方式)は異なる。信頼性を高めるために複数の系統から電気を引き込む場合、それぞれの系統に受電点が設けられることがある。
- 1回線受電方式:最も一般的な方式で、1カ所の受電点から電気を取り入れる。
- 本線予備線受電方式:本線の受電点で事故が発生した際、予備線の受電点へ切り替える方式。
- スポットネットワーク受電方式:複数の受電点を並列に接続し、無停電での供給を可能にする高度な方式。
高圧連系太陽光発電所で受電点のPASが爆発する事例も各地で生じており、白黒画像とともに当該事象の概要を本拙稿に載せておきました。カラー画像はこちらです https://t.co/kQX6YIZzgL pic.twitter.com/lDQFTtrChh
— 鈎 裕之 (@ELECTRICDADDY) November 16, 2024
系統連系における受電点の重要性
太陽光発電や風力発電などの再生可能エネルギー設備を設置する場合、受電点は「逆潮流」が生じる地点となる。需要家が消費しきれない電力を電力系統へ戻す際、この地点の電圧上昇を抑制するための制御が必要となる。
また、電力会社との間で系統連系を行う際には、受電点において電力の品質(周波数や高調波など)が規定値内であることを監視しなければならない。スマートメーターの普及により、この地点での電力フローはリアルタイムで計測されている。
受電設備の保守点検
受電点付近の設備は、落雷や鳥獣害などの外部要因による故障リスクに常に晒されている。そのため、定期的な点検と清掃が不可欠である。特に引込ケーブルの絶縁劣化は広範囲の停電を招く恐れがあるため、注意深い管理が求められる。
変電所からの電力を安全に受け入れるため、受電点に設置される避雷器(LA)や計器用変成器(VCT)の状態確認は、電気設備の法定点検における重要項目の一つとなっている。
電気設計における考慮事項
新しい施設を建設する際、受電点の位置決定は電気設計の出発点となる。引込ルートの確保や、将来的な増設を見越した負荷容量の算定が、この地点を基準に行われるからである。また、受電点での短絡容量は、施設内に設置する遮断器の遮断容量を決定するための計算根拠となる。電力会社から提示されるこの数値を基に、適切な高圧受電設備の選定が行われる。
機器の並び順を見ると
必ず受電点に最も近い位置に断路器、その下位に遮断器、変圧器になっています
断路器は電路を確実に切り離すので最上位で切り離しておけば事故が起きても下流の機器を守ることができます
遮断器はリレーに連動する最後の砦ですから、電気の利用に最重要な変圧器の上位にあります pic.twitter.com/ugeWxWp9DG— katekyo-idea (@katekyoidea) October 21, 2024
受電点における電力損失
送電網から受電点を経て負荷に至る過程で、必ず抵抗による電力損失(電圧降下)が発生する。受電点から各階の配電盤までの距離が長い場合、この損失を抑えるために高い電圧で受電し、内部で変圧する手法が取られる。
効率的なエネルギー管理(省エネ)の観点からも、受電点での力率改善は有効である。進相コンデンサを用いて力率を100%に近づけることで、電力料金の割引を受けるとともに、設備の有効活用が可能となる。
受電点の設置場所に関する補足
受電点の設置場所は、電力会社の作業車両が接近できる場所であることや、第三者が容易に触れられない高さであることが推奨される。近年では、美観や安全性の観点から地下埋設による引込を採用し、地上に受電点となるキャビネットを設置する例も増えている。
自家消費用の太陽光発電設備が急増していますが、受電点の電流の大きさと潮流方向を取得するため低圧用電流センサを高圧ケーブルにクランプする行為、メーカーのマルチ計測器が保証外とし、第一エレクトロニクスも「危険な施工」としているのに何故やるのでしょうか?https://t.co/zAKjzDBTcC pic.twitter.com/6cAVq1d72r
— 鈎 裕之 (@ELECTRICDADDY) October 5, 2024
配線図記号
【受電点】pic.twitter.com/ztFvIvGGEE
— 配線図記号BOT(第2種電工) (@kawatuchi777) February 7, 2023
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