北爆(ほくぼく)|ベトナム戦争におけるアメリカ軍の無差別爆撃

北爆

北爆とは、1965年2月に始まった、ベトナム戦争におけるアメリカ軍による北ベトナム爆撃である。はじめは地域限定攻撃であったが、次第に軍事基地だけでなく村や町など無差別爆撃を行うようになり、解放戦線に対抗するため南ベトナムでも北爆と呼ばれる攻撃が繰り返された。

B52爆撃機

B52爆撃機は、ジェットエンジンを8つも持つ巨大な爆撃機で、225キロ爆弾を一度に108発も運ぶ、当時最新鋭の爆撃機であった。

無差別爆撃

B52爆撃機は、軍需工場や燃料の集積施設を目標に爆撃したが、北ベトナムは、道路や空地などいたる所に、燃料を入れたドラム缶や兵器を並べ、分散することによってアメリカの攻撃をかわした。しかし、そのことから無差別爆撃するようになり、戦火は悲惨なものとなった。

トンキン湾事件

1964年8月のトンキン湾事件から北爆が開始される。トンキン湾で軍事行動をしていたアメリカの駆逐艦が北ベトナムに二度にわたる攻撃をしかけた。(2度目はアメリカの誤認・虚偽とされる意見もある。)ベトナム戦争の賛成派の動きからアメリカ議会はこれを口実に戦争遂行を大統領に与え、ジョンソン大統領はベトナムに賛成した。

アメリカ軍の勢力

地上部隊も増強され、1965年には19万人、1966年には37万2000人、1968年には54万人以上のアメリカ兵が直接ベトナムで戦争を行っていく。最終的にはベトナム戦争に送られたアメリカ兵は、延べ300万人を超えた。

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