ビットコイン|基本と流れ,ブロックチェーン

ビットコイン

情報技術の発展に伴い生まれた仮想通貨のひとつ。2009年に初めて発行された。中央集権的な仕組みを持たず、利用者が直接に情報をブロックチェーンに送信することによって取引される通貨である。

ビットコイン

ビットコイン

ブロックチェーン

ブロックチェーンは、ビットコインの取引情報を記録する仕組みで、管理者が存在せず、多数のコンピュータの集合によって運営されている。これはP2Pといわれるシステムを採用しており、銀行やカード会社が存在しないため、ビットコインを利用する際は手数料がかからない。

国際性

ビットコインは世界的な通貨である。国や中央銀行に介在しないため手数料がやすく、国際的に同じビットコインで交換できる。そのため、国境をまたぐ出稼ぎ労働者(たとえば、フィリピン-アメリカ間)やネットショッピングでの取引に十分に利用される。

変動性

ビットコインは通常の通貨と同様に需要と供給により価格は変動する。キプロスの税金があがったキプロス危機や中国のBaiduがビットコインが採用の報道(実際的には中国政府により実現しなかった)の際、飛躍的に上がった。(Baiduのときは、1BTCが十二万円まであがった。)

価値の無保証性

ビットコインには中央銀行(日本銀行やFRB)によって価値の保証はない。

通貨性

アメリカを中心に日本でもビットコインの決済は広まっている。特にVISAなど大手クレジットカードでも対応できるようになり、その勢いは急速的に広まっている。

ビットコインの管理者

ビットコインには管理者として、コア開発者、取引所、マイナーの三つに分かれる。これらはブロックチェーンの仕組みの中で動いており、中央の開発者は存在しない。

ビットコインの管理者

コア開発者は、ビットコインのプロトコル(ビットコインの取引を処理するためのコンピュータ処理)を書いている。ビットコインのインナーサークルともいえるグループで原則ボランティアで働いている。

取引所

取引所は、ビットコインと円やドルなどの現実通貨を交換して、手数料収入を得ている。通常、利用者は取引所を経由してビットコインを購入している。

マイナー

マイナー

マイナー

マイナーは、マイニングと呼ばれる、ビットコインの取引をブロックチェーンに記録する役割を行っている。マイニングによってユーザーの手数料やビットコインの報酬を得ている。マイニングの成否は、ほとんど「ハッシュパワー」と呼ばれるコンピューターの計算力で決まっており、優位にマイニングを勧めるためには安価な電気代と不動産が前提状態となる。このため、中国のアント・プールなど少数のマイナーによる寡占状態になっているといわれている。

Ⅰ問題1処理スピードの低下

ビットコインはスケーラビリティという処理スピードにおける問題を抱えている。ビットコインの取引速度は、クレジットカードと比べて非常に遅く、いまの仕様のままで取引が増えると、取引がなかなか承認されない状況になる恐れがある。

ビットコイン

Ⅱ解決案1サイズ拡大

1ブロックのサイズを拡張する方法で解決する方法である。「ブロック」とは、9分間のビットコインの取引記録を収納する箱のようなもので、ビットコインの1ブロックを1メガバイトの容量であるが、それを2メガあるいは8メガ、9メガにする提案である。これは、マイナーにとってはメリットが良く、ブロックが大きくなれば、より多くの取引を処理することができるため、手数料収入が増える。一方、コア開発者はデメリットが大きく、ブロックのサイズが大きくなると、高性能のコンピュータが必要になってくる。

Ⅲ解決案2データの圧縮

2つめの方法はSegwitという方法で、ブロックのサイズは同じままで、データを圧縮して書き込める量を多くする方法である。Segwitは優れた方式で、ビットコインで少額の送金(マイクロペイメント)を行なう際にも必要になり、コア開発や取引所にはメリットが大きいが、マイナーにとってデメリットとなるものであった。

Ⅳマイナーの反対

コア開発者や取引所は、Segwitの方針で動いていたが、マイナー、特に大手のジハン・ウー(中国)は大反対した。ジハン・ウーは効率的にマイニングが行なえるコンピューターを開発して、利益を得ていたが、Segwitは、それを不可能にする意図が含まれていた。

Ⅴ折衷案

コア開発者とマイナーの間で対決が生まれていたが、コア開発者は2017年7月3日までに合意が成立しなければ、Segwitを強制的に導入すると決定した。Segwitを採用していないブロックは、取引所が認めないという極めて強引なものであった。Segwitに対応しないでマイニングしても取引所が認めない以上、マイナーの反対を押し切れるという算段であったが、これに対し、マイナーは、Segwit2xといわれる折衷案を提案した。Segwit2とは、Segwitを導入し、かつブロックのサイズを倍に拡張するという提案で、結局のところ、Segwit2xが採用されることになりましたが、1月に予定されていた導入は中止になった。

Ⅵ分裂騒動

なお、ビットコインは、8月1日に分裂して、新たな仮想通貨ビットコインキャッシュ(BCC)が誕生した。また、2017年2月に、「ビットコインゴールド」がビットコインから分裂して誕生しました。

タイトルとURLをコピーしました