システムの応答

システムの応答

システムの応答とは、システムの入力信号による出力信号の変化を指し、システムの特性を評価する方法である。応答は、入力信号の種類よって、過渡応答と周波数応答がある。

過渡応答

過渡応答とは、ステップ入力、インパルス入力、ランプ入力などがある。

インディシャル応答

インディシャル応答とは、単位ステップ入力 (大きさが1のステップ入力)に対するステップ応答である。

定常応答

定常応答とは、一定時間後に、応答が一定値あるいは周期的となる定常状態になったときの応答である。なお、周波数応答とは、正弦波入力に対応するシステムの定常応答のことを指す。

一次遅れ要素の伝達関数

下記の電気系回路(RC回路)において、入力信号(電圧値)をe(t)、出力信号(電圧値)をe(t)とすると、システムの伝達関数は、G(s)=E₀(s)/E(s)=1/(1+CRs) となる。

一次遅れ要素

一次遅れ要素とは、分母多項式の次数が1次である伝達関数ことをいう。一次遅れ要素の一般的な伝達関数は、G(s)=K/(1+Ts) で表される。Tは時定数、Kはゲイン定数といい、時定数Tはシステムの応答の速さを示している。

遅れ時間

  1. 行き過ぎ量:応答の最大値から最終値を引いた値
  2. 行き過ぎ時間:応答の最大値までの時間
  3. 遅れ時間:応答が最終値の50%に達するまでの時間
  4. 立上がり時間:応答が最終値の10%から90%になるまでに要する時間
  5. 整定時間:応答が最終値の±2%,あるいは±5%に収まるまでの時間
  6. むだ時間:応答が出力されるまでの時間
  7. 定常偏差:目標値と応答の最終値との差
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