絶対的自我

絶対的自我

絶対的自我とはフィヒテの哲学の言葉。「対象」とは,自我のはたらきに対し逆らい、またはそれに対して立っているものという意味であるとした。一方、自我はあくまでもこの対象を超えて自己自身を定立しようとする無限の働きであるとし、フィヒテはこの自我を絶対的自我と呼んだ。人間の主観性を強調し、自我と非我(対象)との関係の中で、絶対的自我を実現しようとする意志的な努力こそ、カント理論理性実践理性をつなぐものであり,道徳の根本原理となると考えた。

『知識学』

哲学の内容となるのは,われわれが経験の根拠について何かを考えてゆこうとするという制約のもとに生じてくる必然的な思惟の実在性であつて、それ以外の実在性ではない。知性はただ能動的なものとしてのみ考えられるのであり、ただこのような一定の仕方で能動的なものとしてのみ考えられる、と哲学は主張する。

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