「知は力なり」 |ベーコン

「知は力なり」

「知は力なり」とは、経験に基づいた知識を応用することによって自然を支配する力になるという、ベーコンの言葉である。「人間の知識は人間の力に一致する」という言葉に由来する。ベーコンによれば、学問の目的は、自然に対する人間の支配力を増大させることにあり、そのためには、事物がおこる原因と結果についての知識を獲得する必要がある。「自然は服従することによってでなければ征服されない」。経験的事実から帰納された自然法則に従い、自然を支配して改造し、人間の物質的な生活条件を改善していく。彼の目指した理想的な社会像として、主著である『ニュー=アトランティス』の中で、さまざまな発明品によって使利で豊かにされたユートピアとして描かれている。

『ノヴム・オルガヌム(新機関)』からの引用

一.自然の下僕であり解明者である人間は、彼が自然の秩序について、実地により、もしくは精神によって観察しただけを為しかつ知るのであって、それ以上は知らないし為すこともできない。
二.素手もひとりに任された知性もあまり力を持たず、道具や補助によって事は成し遂げられる。それらは知性にとっても、手にとってに劣らず必要なのである。そして手の道具が、運動をば或いは与え或いは制御するように精神の道具も知性に或いは助言し或いは用心させる。
三.人間の知識と力とはひとつに合一する。原因を知らなくては結果を生ぜしめないから。というのは自然とは、これに従うことによらなくては征服されないからである。そして「知的な」考察において原因にあたるものは、作業ではルールに当たる。

アリストテレスへの批判

「(アリストテレスは)議論や論争に強いだけで人間の生活にとって利益になるものを産み出さない。」