比較測定器
比較測定器とは、基準を用いてその対象物との差から測定値を類推する方法である。基準は、ダイヤルゲージ、リングゲージ、ねじゲージなどに代表される。比較測定器は測定を容易にするが、測定の精度や範囲が測定器に限定されるデメリットがある。直接長さを測定する、直接測定器と区別される。
ダイヤルゲージ
ダイヤルゲージとは、ラックとピニオンを用いて測定子の微少な動きを拡大して読み取る測定器で、標準型とてこ式がある。溝の深さや面の傾きなどを測定できる。ダイヤルゲージは通常は単独では使用せず、変位量を読み取る比較測定器である。最小目盛は0.01mm(測定範囲10mm以下)と0.001mm(測定範囲1mm以下)がある。
ゲージブロック
ゲージブロックとは、直接製品に当てて良否判定するための標準器具である。ゲージブロックを基準として製造した部品の一つひとつが設計通りの寸法に仕上がっているかを簡単に早く、正確に検査することができる。
限界ゲージ
限界ゲージとは、部品の寸法が許容される寸法公差内にあるかどうかを検査する基準で、最大許容寸法のゲージ(通りゲージ)と、最小許容寸法のゲージ(止まりゲージ)からなる。主に、機械部品の互いにはまり合う部分の検査や、ねじ製品の検査に用いる。
- 栓ゲージ(内径検査)
- リングゲージ(外径検査)
- 挟みゲージ(外径、厚さ検査)
一般ゲージ
- 標準ゲージ
- テーパゲージ
- スプラインゲージ
- インボリュートスプラインゲージ
- セレーションゲージ
- ねじゲージ
栓ゲージ(内径用)
プラグゲージともいい、内径寸法の検査を行うゲージ、通り、止まりがあり、通り側ゲージで内径が規定寸法の最小径より大きいかどうかを検査し、止まり側ゲージで規定寸法の最大径より小さいかどうかを検査するゲージである。円筒型プラグゲージ、板プラグゲージ、棒プラグゲージなどがある。
リングゲージ(外径用)
リングゲージと板挟みゲージがあり、外径寸法の検査を行うゲージ、通り、止まりがあり、通り側ゲージで外径が規定寸法の最大径より小さいかどうかを検査し、止まり側ゲージで規定寸法の最小径より大きいかどうかを検査するゲージである。
挟みゲージ
挟みゲージ(外径、厚さ用)は挟みゲージは、軸の外径やねじ、厚さの検査に用いられるもので、通りと止まりが段状になっている。形状からCゲージや板ゲージとも呼ばれている。
テーパゲージ
テーパゲージは、一般にテーパプラグゲージとテーパリングゲージが組になっている。
ねじゲージ
ねじゲージとは、ねじの検査・測定に用いる方法である。ねじ限界ゲージは通り側が通り、止まり側が止まるという作業で総合的に精度をチェックすることができる。ねじゲージには、ねじプラグゲージ、ねじリングゲージがある。