標準偏差|データのばらつきを示す指標

標準偏差

標準偏差とは、データの散らばり具合を表す指標である。データの平均値から各データがどれほど離れているかを数値化し、分布の広がりを示す。通常、「σ(シグマ)」で表され、確率・統計において重要な役割を果たす。標準偏差が大きいほどデータが平均から大きく離れていることを示し、小さいほどデータが平均に集中していることを意味する。

計算方法

標準偏差の計算方法は、まずデータセットの各値と平均値の差を求め、その差の二乗を計算する。次に、これらの二乗和をデータの個数で割り、最終的にその平方根を取る。これにより、分散が求められ、標準偏差はその平方根である。

標準偏差の応用

標準偏差は多くの分野で応用される。例えば、金融ではリスク評価の指標として使用され、価格変動の大きさを測るために使われる。また、品質管理では製品のばらつきを評価するためにも用いられる。他にも、テストの成績やスポーツ成績など、様々なデータのばらつきを理解する際に役立つ。

標準偏差と正規分布

標準偏差は正規分布において特に重要な役割を持つ。正規分布では、データの68.27%が平均±1標準偏差以内に収まり、95.45%が平均±2標準偏差以内に収まる。この特性により、正規分布のデータセットにおける標準偏差の範囲を知ることで、データの分布状況を簡単に把握できる。

標準偏差と分散の違い

標準偏差と分散は、どちらもデータの散らばりを表す指標であるが、異なる点がある。分散はデータの平方の平均であり、標準偏差はその平方根である。標準偏差の方が元のデータの単位と同じになるため、直感的に理解しやすいという利点がある。

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