曲がり屋(金融)|市場の流れに逆行した投資判断をする投資家を指す

曲がり屋(金融)

「曲がり屋(金融)」とは、金融市場において、市場の動向やトレンドに逆行した予測や投資判断を頻繁に行い、その結果として損失を出しやすい投資家やトレーダーを指す俗語である。この言葉は、特定の市場のタイミングを外してしまい、相場が上昇するときに売り、相場が下落するときに買うなど、投資戦略が市場の流れと反対になりやすい投資家に使われる。曲がり屋は、常に「相場が曲がっている」ような印象を与えるため、このような呼び方がされる。

曲がり屋の特徴

曲がり屋とされる投資家やトレーダーは、市場のトレンドやニュースに対して反応が遅れたり、感情に基づいた非合理的な判断をすることが多い。このため、相場のピークで買いを入れ、底値で売却するなど、逆張り的な動きをしてしまうことがある。曲がり屋は市場参加者の中で「トレンドに乗れない人」として認識され、結果的に損失を抱えがちである。

曲がり屋の心理的要因

曲がり屋の投資行動には、心理的な要因が大きく影響する。例えば、損失を回避しようとする恐怖感や、利益を追求する過度な欲望が、冷静な判断を妨げることがある。また、市場の動向を過剰に信頼してしまうことや、他の投資家の行動に影響されて自分の判断を変える「群集心理」も、曲がり屋的な行動を引き起こす要因となる。

曲がり屋の影響

曲がり屋の行動は、市場に直接的な影響を与えることは少ないが、その行動が示唆する心理的傾向は、時に市場全体の投資家の感情や動きと一致することがある。そのため、逆張り戦略を取る投資家やプロのトレーダーは、曲がり屋の動向を逆指標として捉えることがある。つまり、曲がり屋が大量に売りに出た場合、それは相場の底打ちを示唆する可能性があるといった見方がされる。

対策と改善策

曲がり屋的な行動を回避するためには、感情に左右されず、冷静かつデータに基づいた投資判断が重要である。投資計画を事前に立て、その計画に沿って取引を行うことで、非合理的な行動を防ぐことができる。また、長期的な視点を持ち、市場の短期的な変動に過度に反応しないことが、曲がり屋的な行動を改善するための有効な手段である。

曲がり屋の逆指標としての活用

一部の投資家は、曲がり屋的な投資家の行動を「逆指標」として利用する。つまり、曲がり屋が市場において買いのポジションを取る際には売りのタイミングと捉え、逆に売りのポジションを取る際には買いの機会と見なす。この戦略は、曲がり屋の投資行動が市場の天井や底を示すことがあるという前提に基づいている。

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