成り行き注文|市場価格で即座に取引が成立する注文方法

成り行き注文

成り行き注文とは、株式や債券、為替などの金融商品を購入または売却する際に、価格を指定せずに即座に取引を成立させる注文方法である。具体的には、現在の市場価格で取引を成立させることを目的とした注文であり、注文が出された時点の最良の価格で売買が行われる。市場の流動性によっては、予想よりも高い価格または低い価格で取引が成立する場合がある。

成り行き注文の特徴

成り行き注文は、以下のような特徴を持つ:

  • 即時性: 成り行き注文は、最優先で取引が成立するため、注文が出されるとすぐに売買が行われる。これにより、迅速に取引を完了したい投資家に適している。
  • 価格の不確実性: 成り行き注文では、価格を指定しないため、取引成立時の市場価格で取引が行われる。市場の変動によっては、注文を出した時点と実際の取引価格が異なる場合がある。
  • 流動性の影響: 市場の流動性が低い場合、成り行き注文の取引価格が予想よりも大きく変動する可能性がある。流動性が高い市場では、より安定した価格で取引が行われる。

成り行き注文の利点

成り行き注文にはいくつかの利点がある:

  • 迅速な取引: 成り行き注文は、価格を指定せずに即座に取引が成立するため、迅速に売買を行いたい場合に便利である。
  • 確実な取引成立: 指定した価格で取引を成立させることが難しい状況でも、成り行き注文であれば確実に取引が成立するため、注文が通りやすい。

成り行き注文の欠点

成り行き注文には以下のような欠点も存在する:

  • 価格の予測不可能性: 成り行き注文では、取引価格が事前に分からないため、思いがけない価格で取引が成立する可能性がある。
  • スリッページのリスク: 特に市場が急変する場合や流動性が低い場合には、スリッページ(注文価格と実際の取引価格の差)が発生しやすい。

成り行き注文の利用シーン

成り行き注文は、以下のようなシーンで利用されることが多い:

  • 市場の急変時: 市場が急変している場合、迅速に取引を行うために成り行き注文を利用することがある。
  • 少額取引: 少額の取引で価格の変動が大きくない場合や、価格の指定が難しい場合には、成り行き注文が適している。

成り行き注文の例

例えば、ある投資家がA社の株を市場価格で購入したいと考えている場合、成り行き注文を出すと、現在の市場価格で即座に株式が購入される。株価が変動している場合でも、取引が確実に成立するため、即時の売買を希望する場合に有効である。

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