単元未満株|単元株に満たない株式

単元未満株

単元未満株とは、株式会社が定める単元株数に満たない株式のことを指す。たとえば、ある企業が1単元を100株と設定している場合、99株以下の保有が単元未満株となる。単元未満株は、通常の株式と同様に所有者に配当金や株主優待が支払われる場合があるが、議決権の行使が制限されることが一般的である。また、株式市場での売買が制限されることが多く、売却方法としては会社に買い取ってもらう「単元未満株買い取り請求制度」が用意されていることがある。

購入と保有のメリット

単元未満株を購入する最大のメリットは、少額から株式投資を始められる点である。特に、単元株数が多い企業や株価が高い企業の株式を購入する際に、単元未満株であれば資金が限られている投資家でも手軽に保有することができる。また、ポートフォリオの分散を図りたい場合に、少額で複数の企業の株を保有することができる点もメリットである。

売却と取引の制約

単元未満株を売却する際には、通常の市場取引とは異なる手続きが必要となる場合が多い。通常の株式市場では単元株単位での売買が基本となるため、単元未満株を売却する場合、企業に対して「単元未満株買い取り請求」を行う必要がある。これにより、一般の市場価格よりも低い価格で買い取られることがある。また、取引手数料が通常の株式取引に比べて高く設定されることもあるため、注意が必要である。

議決権と株主権

単元未満株を保有している場合、株主総会での議決権行使が制限されることが一般的である。これは、単元株数以上の株式を保有して初めて議決権が付与されるという企業が多いためである。しかし、企業によっては、単元未満株の保有者に対しても一部の株主権を認めている場合がある。たとえば、配当金や株主優待の受け取り、株式分割に伴う株式の追加発行などが該当する。

単元未満株の活用

単元未満株は、株式投資を始めたばかりの初心者や、特定の企業に対して少額から投資を行いたい個人投資家にとって有用な手段である。また、資金が限られている中で複数の企業に分散投資を行いたい場合や、株価が高く単元株を購入することが難しい場合にも有効である。ただし、取引に際しては制約があるため、それらを理解した上で活用することが求められる。

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