ワッシャー(座金)
ワッシャー(座金)とは、普通、平座金のことを指すが、ばね座金、歯付座金、さらばね座金など様々な種類がある。主にはボルトと一緒に使われ、ゆるみ止め対策として使われる。シンプルな部品であるが、締結したい部材の表面の粗さがわるいときの対策、部材の傾き対策、電気関係の接地など様々な効果がある。
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プレーンワッシャー(平座金)
プレーンワッシャー(平座金)とは、単にワッシャーとも呼ばれ、ねじの締結部分に使われる部品である。円形だけでなく四角座金もある。対象物とねじとの面積を補助したり、対象物の粗さを覆うことで、ねじのゆるみ止めを目的としている。締結を補助する役割を担う機械要素である。通常、ねじ部分はワッシャーとともに使われるため、セットになったワッシャー組込ボルトやフランジ付きボルトなどもある。
スプリングワッシャー(ばね座金)
スプリングワッシャー(ばね座金)とは、平座金の一部を切り開き、ばねの機能を持たせたもので、ワッシャーとともに使われることが多い。ばねになっていることで、上下にトルクがかかり、ねじの締結力の向上や振動によるゆるみ止めに使用される。
ロックワッシャー(歯付き座金)
内側外側に歯がついており、部材に食い込むことによってゆるみ止めの役割になる。
セムスねじ
ワッシャーはねじと合わせて使うため最初から組み込まれているセムスねじ(ワッシャー組み込みボルト)がある。部品点数が少なくなり、作業効率がよいため広く使われている。
平座金の種類(JIS B 1256)
種類 | 部品等級 | 硬さ区分 (HV) |
適用ねじ呼び径 (mm) |
---|---|---|---|
小形 | A | 200,300 | 1.6~36 |
並形 | A | 200,300 | 1.6~64 |
並形 | C | 100 | 1.6~64 |
並形面取り | A | 200,300 | 5~64 |
大形 | A | 200,300 | 3~36 |
大形 | C | 100 | 3~36 |
特大形 | C | 100 | 5~36 |
適用される締結部品は、一般用のボルト、小ねじおよびナットで、平座金の種類ごとに適用に望ましい部品の強度区分、材種、部品等級などが例示されている。