ポリビオス
ポリビオス(前201頃~前120頃)はギリシア人の歴史家・軍人である。ローマの人質となったが、小スキピオに厚遇され、第3回ポエニ戦争のカルタゴ遠征に参加した。最初の本格的なローマ史を書き、そのなかでローマの政体について論じ、元老院・執政官・民会が、貴族政・君主政・民主政のそれぞれの特色を発揮する混合政体である。
『歴史』
『歴史』は、ポリビオスの著書である。全40巻からなるが、5巻のみ現存している。前221~前144年のローマ史を、その発展の原因究明に努める立場から記述した実用的歴史書である。
政体循環史観
政体循環史観はポリビオスの歴史観である。政治制度が君主政→暴君政→貴族政→寡頭政→民主政→衆愚政→君主政のように循環して推移するとし、ローマの共和政を、君主政・貴族政・民主政の3要素が融合されている点でその優位性を認めた。