カタルシス|芸術,アリストテレス

カタルシス katharsis

カタルシスとは、浄化・純化のことで、激しい感情(パトス)からの解放を意味する。芸術作品などの鑑賞において日常の抑圧された感情を開放し、快感がもたらされる。

アリストテレスによるカタルシス

アリストテレスによれば、悲劇は恐怖や同情などの感情を技巧的につくり、それを体験させることで、観客をパトスから浄化するものであると説く。劇中の事件や人物への共感が心に鬱積した観客の感情を浄化するのである。

悲劇とは,一定の大きさをそなえ完結したすぐれた行為のミーメーシスであり、心地よい言葉を使用し、作品の部分部分によってそれぞれの媒体を別々に用い、叙述によってではなく、行為する者達によっておこなわれ、哀れみと恐れを通じて、そのような感情のカタルシスを達成するものである。ここで心地よい言葉とは、リズムと音曲をもった言葉のことを、またそれぞれの媒体を別々に用いるというのは、作品のある部分は韻律だけで、他の部分はこれとは異なり歌曲によって仕上げることを意味する。(『詩学』アリストテレス

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