FIFA ワールドカップ 2026 鈴木淳之介|W杯で覚醒した若き点取り屋

FIFA ワールドカップ 2026 鈴木淳之介

鈴木淳之介(すずき じゅんのすけ、2003年7月12日生まれ)は、岐阜県各務原市出身のプロサッカー選手。ポジションはセンターバックおよび右サイドバック。デンマーク1部リーグのFCコペンハーゲンに所属し、FIFA ワールドカップ 2026に臨むサッカー日本代表メンバー26名に選出されている。2025年6月にA代表デビューを果たしてから約1年という異例のスピードで世界最高峰の舞台への切符をつかんだ22歳の新星であり、適応力と強心臓を武器に日本守備陣の重要な一角を担う存在として注目を集めている。

プロフィールと経歴

鈴木淳之介は岐阜県各務原市で生まれ、幼少期からサッカーに親しんだ。小学生時代はFC.DIVINEに所属し、中学時代はSC岐阜VAMOSでプレー。高校は「自宅から近い」という理由で帝京大学可児高等学校を選んだが、寮生活を送ることで精神的な自立も図った。高校時代は全国高等学校サッカー選手権大会に出場し、2年連続で優秀選手に選ばれる実力を見せた。高校2年生の2020年12月には、卒業後の湘南ベルマーレへの加入内定がすでに発表されており、早くからプロへの道筋が描かれていた。

湘南ベルマーレでの台頭

2022年に湘南ベルマーレに加入した鈴木淳之介は、2023年2月にJ1リーグデビューを果たした。当初は出場機会が限られていたが、2024年シーズンには23試合に出場してレギュラーの地位を確立。本来のポジションであるセンターバックのほか、ボランチや3バックの一角としてもこなせる高い適応力が評価された。後ろからボールをつなげる足元の技術と、慌てて飛び込まずポジションで守れる守備センスを兼ね備えた選手として、Jリーグ内での評判を急速に高めていった。

FCコペンハーゲンへの移籍とブレイク

2025年7月、鈴木淳之介は移籍金約120万ユーロ(約2億円)でデンマーク名門FCコペンハーゲンへ完全移籍した。22歳で臨む初の海外挑戦は足首の負傷で出遅れたが、その後リーグ戦21試合・UEFAチャンピオンズリーグ7試合・国内カップ戦を含む計35試合のうち33試合に先発するなど、完全にレギュラーの座を掌握した。特にチャンピオンズリーグのボルシア・ドルトムント戦では右サイドバックとして起用され、1アシストを記録するなど欧州舞台でも存在感を発揮。シーズン終盤にはクラブのファン投票による年間MVPを受賞し、チーム低迷のなかでも「数少ない明るい話題」として現地メディアに称賛された。移籍半年後には市場価値が2,000万ユーロ超まで急騰し、欧州5大リーグ全てのスカウトが視察に訪れると報じられた。

日本代表デビューとワールドカップ選出

2025年5月に初招集され、同年6月10日のFIFAワールドカップ・アジア最終予選インドネシア戦でA代表デビューを飾った。同年10月14日のブラジル戦でも安定したプレーで相手の攻撃を封じ、歴史的勝利に貢献。ボランチから3バック、サイドバックまでこなす高い適応力を武器に評価を積み上げ、2026年5月15日に発表されたFIFA ワールドカップ 2026本大会メンバー26名に名を連ねた。初招集から約1年でワールドカップ出場資格を得るという異例のスピードは、国内外で大きな反響を呼んだ。

グループF 日本代表の戦い

日本代表はFIFA ワールドカップ 2026のグループFに組み込まれ、オランダ、チュニジア、欧州プレーオフB勝者のスウェーデンと対戦する。初戦は2026年6月15日(日本時間)にオランダとAT&Tスタジアム(ダラス)で激突する。FIFAランキング7位のオランダは欧州屈指の強豪であり、決勝進出経験も持つ難敵。日本の森保一監督は「非常に厳しいグループ」と認めつつも、「一戦一戦最善の準備をして臨む」と覚悟を示している。鈴木淳之介はこの大舞台について「あらためてとても大きな大会だと実感している」と語り、チームの力になることにフォーカスすると述べた。

プレースタイルと特徴

鈴木淳之介の最大の特徴は、複数ポジションをこなせる高い適応力である。センターバックが本来のポジションだが、右サイドバック、ボランチ、3バックの一角などFCコペンハーゲンや日本代表でさまざまな役割をこなしてきた。守備面では飛び込まずポジションで守る知性的なスタイルが持ち味であり、ビルドアップでも後ろからボールを丁寧につなぐことができる。また、左右両足から放つ強烈なミドルシュートという攻撃的な武器も備えており、コペンハーゲンでは加入1シーズン目に複数ゴールを記録した。身長180cmと現代のセンターバックとしては決して大柄ではないが、対人守備の読みと前への推進力で補っている。自身が大切にする言葉は「楽しむ」であり、どんな状況でもその精神でピッチに立つことを信条としている。

成長の軌跡

鈴木淳之介のキャリアは、挫折と再起の連続で形作られてきた。プロ入り直後は出場機会に恵まれない時期も経験したが、「子供の頃にサッカーをやっていた感覚を取り戻した」と語る精神的な転機を経て急成長を遂げた。湘南での3シーズンで着実に経験を積み、デンマークへの海外挑戦、そして代表選出とわずか数年で国内屈指のDFへと駆け上がった成長曲線は「末恐ろしい」とも評されている。以下にキャリアの主な節目を示す。

  • 2020年12月:高校2年生で湘南ベルマーレへの加入内定
  • 2022年:帝京大可児高校を経て湘南ベルマーレ加入、全国高校サッカー選手権優秀選手(2年連続)
  • 2023年2月:J1リーグデビュー(対サガン鳥栖戦)
  • 2025年5月:日本A代表初招集
  • 2025年6月:A代表デビュー(対インドネシア戦)
  • 2025年7月:FCコペンハーゲンへ完全移籍(5年契約)
  • 2026年:FCコペンハーゲンのファン投票年間MVP受賞
  • 2026年5月:FIFA ワールドカップ 2026日本代表メンバーに選出

岐阜VAMOSとの縁

鈴木淳之介の中学時代の所属クラブであるSC岐阜VAMOSは、彼のワールドカップ選出を「本当に本当に嬉しいニュース」と公式に発信し地元全体で祝福した。日本がW杯に初出場した以降、フル代表に選出された岐阜県出身のジュニアユース所属選手はわずか2名であり、いずれもSC岐阜VAMOS出身であるという事実は、クラブの育成力の高さを示すものでもある。

市場価値の急騰と注目度

FCコペンハーゲンへの移籍金は約120万ユーロ(約2億円)だったが、わずか半年後の2026年1月時点で市場価値は2,000万ユーロ超(約32億円以上)にまで急騰したと現地報道は伝えている。デンマークメディアは欧州5大リーグ全てのスカウトが視察に訪れていると報じており、「デンマーク・リーグ史上最高額での移籍」の可能性も取り沙汰されている。森保一監督率いる日本代表の守備の要としてFIFA ワールドカップ 2026を経験することで、その評価はさらなる高みへ達することが見込まれる。