Ra(算術平均粗さ)|表面粗さを示す指標

Ra(算術平均粗さ)

Raとは、算術平均粗さともいい、表面粗さを示すものでもっとも使われている指標である。粗さ曲線からその平均線の方向に基準長さだけを抜き取り、この抜取り部分の平均線の方向にX軸を、縦倍率の方向Y軸を取り、粗さ曲線をy=f(x)で表したときに、次の式によって求められる値をマイクロメートル(um)で表したものをいう。Raを求める場合、キズとみなされるような並はずれて高い山及び低い谷がない部分から、基準長さだけ抜き取ることで算出される。

Raと状態

Ra(算術平均粗さ)を表す記号

パラメータの基準長さ

Raを表す値

Raを示す値は下記が選ばれる。さらにおおよそRaの値と状態の使われ方を下記に示す。

Raを表す値

Ra 25.0:ほとんど生地のままでよい
Ra 12.5:機能上あまり精度を問わない表面の指定
Ra 6.3:一般的な切削面
Ra 3.2:軸と穴を組み合わせる面または固定部
Ra 1.6:精密を必要とする取り付け面
Ra 0.8:高精度を必要とする仕上げ面または集中荷重を受ける面

Raの範囲

Raが示す範囲範囲

加工方法とRa(算術平均粗さ)

加工方法によっておおよそのRa(算術平均粗さ)が決まっている。それぞれの加工がどの程度のRa(算術平均粗さ)を把握しておく必要があり、目標とする粗さに対して、必要最低限のコストで済むようにしなければならない。

穴の加工をした場合

穴の加工した場合、Ra(算術平均粗さ)はおおよそ下記になる。素材や加工方法によっても異なるので目安されたい。(旋盤加工の場合、Ra0.1~12.5程度)

  • キリ穴 :Ra6.3程度
  • ドリル穴:Ra6.3程度
  • リーマ穴:Ra3.2程度
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