FIFA ワールドカップ 2026 マット・ドハーティ|アイルランドの右サイドバック、W杯の舞台へ

FIFA ワールドカップ 2026 マット・ドハーティ

マット・ドハーティ(Matthew James Doherty、1992年1月16日生まれ)は、アイルランド共和国出身のプロサッカー選手である。ポジションはライトバック、ウイングバック、センターバックと複数のポジションをこなす万能型ディフェンダーとして知られる。クラブではウルヴァーハンプトン・ワンダラーズ(イングランド・プレミアリーグ)に所属し、アイルランド代表では通算53キャップを誇るベテランとして活躍する。FIFA ワールドカップ 2026の欧州予選でもアイルランドの守備を支えたが、チェコとのプレーオフ準決勝でPK戦の末に敗れ、24年ぶりのワールドカップ出場は叶わなかった。

選手プロフィール

マット・ドハーティはダブリン州スワーズで生まれ、地元クラブのソーズ・ケルティックやホーム・ファーム、ベルヴェデールを経てボヘミアンズのユースに所属した。身長185cmと体格に恵まれ、右足を軸としながら左足でのプレーも高水準にこなす技術を持ち、守備だけでなく積極的な攻撃参加でも知られる。母方の祖母がインドネシア系であり、オランダ・インドネシア系の血を引くという多様なバックグラウンドを持つ選手でもある。

項目 内容
フルネーム Matthew James Doherty
生年月日 1992年1月16日(34歳)
出身地 スワーズ、ダブリン州、アイルランド
身長 185cm
ポジション ライトバック/ウイングバック/センターバック
利き足
代表キャップ 53(国際Aマッチ)
代表ゴール 3
現所属クラブ ウルヴァーハンプトン・ワンダラーズ

クラブキャリア

2010年、プレシーズンマッチでウルヴァーハンプトン・ワンダラーズと対戦したボヘミアンズに所属していたマット・ドハーティは、その試合でスカウトの目に留まり、約7万5,000ポンドで移籍が実現した。ウルヴスでは2012年のスコティッシュ・プレミアリーグ、ハイバーニアンへの期限付き移籍、翌年のリーグ・ワンのバリーへの移籍を経て経験を積んだ。その後ウルヴスでレギュラーとして定着し、2018年のプレミアリーグ復帰にも貢献。通算302試合に出場した。2020年にトッテナム・ホットスパー、2023年にはアトレティコ・マドリードへと渡ったのち、同年7月にウルヴスへ復帰した。プレミアリーグのPFA月間最優秀選手賞(ファン投票部門)を2018年9月に受賞し、この賞を獲得したアイルランド出身の選手としては史上4人目となった。

アイルランド代表でのキャリア

マット・ドハーティはU-19、U-21とアイルランドの各年代代表を経験したが、A代表初招集は2016年と遅く、デビューは2018年3月のトルコ戦(1-0敗北)でシェイマス・コールマンの途中交代出場であった。コールマンとのポジション争いにより長らくスタメン争いに苦慮したが、代表でのキャップを着実に積み重ね、2023年3月にはラトビアとの親善試合でアイルランド代表のキャプテンを初めて務めた。2025年3月にはブルガリアとのUEFAネーションズリーグ・プレーオフ(2-1勝利)で50キャップ目を達成。国際Aマッチ通算53キャップ・3ゴールの実績を誇る。

FIFA ワールドカップ 2026 欧州予選

アイルランドはFIFA ワールドカップ 2026 欧州予選グループステージで、ポルトガル、ハンガリー、アルメニアと同組のグループに入った。チームは終盤にポルトガルとハンガリーに勝利し、プレーオフ進出に滑り込んだ。特に2025年11月のブダペストでのハンガリー戦ではFWトロイ・パロットがハットトリックを達成し、劇的な3-2逆転勝利でアイルランドは欧州プレーオフへの切符を掴んだ。

欧州プレーオフ準決勝(対チェコ)

2026年3月26日に行われた欧州プレーオフ準決勝では、アイルランドはアウェーでチェコ代表と対戦した。前半にパロットのゴールとオウンゴールで2-0とリードを奪ったが、前半のうちに1点を返されると後半41分に同点に追いつかれた。延長戦でも決着がつかずPK戦に突入し、4-3でチェコが勝利。マット・ドハーティにとっても、チーム全体にとっても、2002年日韓ワールドカップ以来24年ぶりのW杯本大会出場という悲願は達成されなかった。監督のヘイミル・ハルグリムソンは「選手のパフォーマンスを誇りに思う」と語り、惜しい敗戦を振り返った。

ワールドカップへの強い思い

マット・ドハーティは長年にわたりワールドカップ出場を最大の目標として語り続けてきた。2025年3月の50キャップ達成の際にも「代表でプレーする感覚は他の何物にも代えがたい。アメリカでのワールドカップに家族と共に駆けつけるサポーターの姿を想像するだけで、どれほど素晴らしいことかわかる」とその思いを吐露した。デビューが26歳と遅かっただけに、このワールドカップ挑戦が最後になるかもしれないと本人も意識しており、アイルランドが24年間果たせなかったW杯出場実現を強く望んでいた。しかし欧州プレーオフでの敗退により、その夢は今回も実現しなかった。

コールマンとのポジション争い

マット・ドハーティのA代表キャリアの多くは、アイルランドのレジェンドであるシェイマス・コールマンとの右サイドバック争いに彩られている。コールマンが全盛期を迎えていた時代はその壁を越えられず、2016年のEUROにも出場できなかった。チームメートのロビー・ブレイディ、ジェフ・ヘンドリック、シェーン・ダフィーらが同大会に出場した1992年生まれ世代の中で、ドハーティだけが主要国際大会の出場経験を欠いていた。こうした背景がある分、ワールドカップ出場への渇望は人一倍強かった。

プレースタイルと特徴

マット・ドハーティのプレースタイルは、攻守両面に積極的に関与できるダイナミックな右サイドバックとして定評がある。ウイングバックや3バックのひとつとしても機能する戦術的な柔軟性を持ち、クロス精度・スタミナ・フィジカルの強さが際立った武器である。クラブではウルヴァーハンプトンの監督ヴィトール・ペレイラのもとで3バックの右センターバックとして再起用され、高いパフォーマンスを取り戻した。アイルランド代表でも同様のシステムで起用されることがあり、守備能力の高さと攻撃参加の積極性を両立させている。

  • クロス精度と攻撃参加:ウイングバックとして相手陣内深くへ侵入しチャンスを演出する
  • フィジカルの強さ:空中戦(ジャンプ力78)とタックル成功率が高く守備の要となる
  • 戦術的柔軟性:ライトバック・ウイングバック・センターバックの3ポジションをこなす
  • 高いスタミナ:スタミナ値76で90分間運動量を落とさないプレーが可能

代表通算成績

マット・ドハーティのアイルランド代表での通算成績は、2018年のデビューから53キャップ・3ゴールを記録している。初ゴールは2019年11月のデンマーク戦での1-1ドローで挙げたものである。ユーロ2024予選ではギリシャ戦で代表初の退場処分を受けるなど苦い経験もあったが、チームのベテランとして存在感を示し続けた。FIFA ワールドカップ 2026 アイルランド代表の欧州予選においても、守備の要として活躍した。

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