FIFA ワールドカップ 2026 ジャック・ヘンドリー|スコットランド守備の要として世界の舞台へ

FIFA ワールドカップ 2026 ジャック・ヘンドリー

ジャック・ヘンドリー(Jack William Hendry、1995年5月7日生まれ)は、スコットランド出身のプロサッカー選手である。ポジションはセンターバックで、身長192センチの長身を武器にした空中戦とラインコントロールを得意とする。所属クラブはサウジアラビア・プロリーグのアル・エティファクであり、2026年現在は30代に差しかかりながらも代表の主軸として君臨している。スコットランド代表として2026年FIFAワールドカップ北中米大会の26名に選出され、グループCの舞台で28年ぶりに本大会へ帰還した祖国の守護者として奮闘した。グラスゴー出身のヘンドリーは、セルティック時代こそ出場機会を与えられなかったが、ベルギーのKVオーステンデで覚醒し、クラブ・ブルージュ、イタリアのクレモネーゼへの期限付き移籍、そしてサウジアラビアへの転出と多彩なキャリアを歩んできた。

選手プロフィールと基本情報

ジャック・ヘンドリーはスコットランドのグラスゴーに生まれ、幼少期にセルティックとピーターバラ・ユナイテッドのアカデミーで基礎を磨いた。その後ダンディー・ユナイテッドへの入団を経て腺熱に苦しみながらも、2014年8月にパートゥィック・シスルと契約を交わしキャリアをスタートさせた。身長192センチという恵まれた体格に加え、ボールを持ち出す技術や正確なパス配給も備えており、単純なフィジカル型のセンターバックにとどまらない多機能性を発揮する。スコットランド代表のメンバーとして現在は背番号13を着用している。

項目 内容
フルネーム ジャック・ウィリアム・ヘンドリー
生年月日 1995年5月7日(31歳)
出身地 グラスゴー(スコットランド)
身長 192センチ
ポジション センターバック
利き足 右足
現所属 アル・エティファク(サウジアラビア)
代表背番号 13番

クラブキャリアの軌跡

ジャック・ヘンドリーのクラブキャリアは紆余曲折に満ちている。パートゥィック・シスルでプロデビューを飾ると、2015年にウィガン・アスレティックへ移籍し、シュルーズベリー・タウンとMKドンズへの期限付き移籍でさらに経験を積んだ。2017年7月にダンディーFCと2年契約を締結し、同クラブの主力として成長を見せたことでセルティックの注目を集めた。2018年1月末、セルティックがクラブ史上最高移籍金を支払いヘンドリーを獲得したが、在籍3年で先発出場はわずか27試合にとどまり、移籍は成功とは言い難かった。しかしその後の再起が彼のキャリアを決定的に変える。

KVオーステンデでの覚醒

2020年7月にベルギーのKVオーステンデへ期限付き移籍したヘンドリーは、初戦でKVメヘレン相手に決勝ゴールを挙げるなど絶好調を維持した。2020-21シーズン終了後にはベルギー・プロリーグ誌Sport/Voetbalmagazineによってリーグ最優秀選手に選出されるほどのパフォーマンスを披露し、2021年6月に完全移籍が成立。その2ヶ月後にはクラブ・ブルージュが4年契約で獲得した。クラブ・ブルージュでは2021-22チャンピオンズリーグでPSG(メッシ・エムバペ・ネイマール共演)相手の1-1引き分けでBBCによるマン・オブ・ザ・マッチを受賞し、国際舞台での評価を一気に高めた。またロイヤル・アントワープ戦でのゴールがブルージュのリーグ優勝を決定づける一打となった。

クレモネーゼ・アル・エティファクへ

2022年9月にセリエAのクレモネーゼへ期限付き移籍し、アタランタ戦でのデビューを飾ったが、2023年1月にブルージュへ復帰した。2023年7月、旧セルティック時代のチームメイトであるムッサ・デンベレとともにサウジアラビアのアル・エティファクへ約690万ユーロで完全移籍を果たした。スティーブン・ジェラード監督の下でリーグ戦レギュラーの地位を確立し、2025-26シーズンには30試合に出場して1ゴールを記録した。シーズン終了後は契約延長と他クラブ移籍の報道が交錯したが、ワールドカップ直前の状況ではアル・エティファク残留の方向性が有力とされている。

スコットランド代表でのキャリア

2018年3月、ジャック・ヘンドリーはコスタリカ戦・ハンガリー戦の親善試合に向けて初めてスコットランドA代表に招集され、ハンガリー戦(1-0勝利)でデビューを飾った。その後ベルギーでのパフォーマンスが評価されて2021年3月に代表復帰を果たし、UEFA EURO 2020(2021年開催)の最終メンバーにも名を連ねた。2022年9月にはUEFAネーションズリーグのアイルランド共和国戦で2-1の逆転勝利に貢献する同点弾を決め、代表における存在感を一層高めた。2024年6月にはUEFA EURO 2024ドイツ大会のメンバーにも選出されるなど、スコットランドの不可欠な戦力として定着している。

FIFA ワールドカップ 2026での活躍

2026年5月19日、ジャック・ヘンドリーFIFA ワールドカップ 2026に向けたスコットランド代表の26名に選出された。スコットランドにとって1998年フランス大会以来28年ぶりのワールドカップ出場という歴史的な舞台に、背番号13をつけてセンターバックとして臨んだ。スティーブ・クラーク監督が率いるスコットランドはグループCに組み込まれ、ハイチ・モロッコ・ブラジルと対戦する日程が組まれた。ノースカロライナ州シャーロットを拠点に大会準備を進め、ヘンドリーは開幕前の会見でも祖国への思いを語った。

第1節:ハイチ戦(1-0勝利)

6月13日、マサチューセッツ州フォックスボロのボストン・スタジアムで行われたグループC第1節のハイチ戦にヘンドリーは先発出場した。スコットランドはジョン・マクギンの1ゴールを守り切り1-0で勝利を収め、ヘンドリーはディフェンスラインを安定させるとともに自陣からのビルドアップにも積極的に関わった。28年ぶりのワールドカップで勝点3を積み上げたスコットランドにとって、守備の要として機能した90分間であった。

第2節:モロッコ戦(0-1敗北)

6月19日のモロッコ戦(同じくボストン・スタジアム)は、試合開始わずか2分でMFイスマエル・サイバリに先制点を奪われる厳しい展開となった。しかしジャック・ヘンドリーはこの試合でチーム最高評価を獲得する個人パフォーマンスを披露した。サイバリの追加点を防ぐゴール前のブロック、ブラヒム・ディアスに対するタイミングの良いタックルなど、幾度となく確実な守備で追加失点を阻んだ。また後半からは積極的に持ち出してチームの攻勢を支え、守備だけにとどまらない多面的な貢献を示した。試合は0-1で敗戦に終わったが、ヘンドリーは英メディアから「Scotland’s standout performer(スコットランドの最優秀選手)」と評された。さらにヘンドリーのタックルでシャツが裂けたモロッコのエル・アイナウイが着替えのため試合が一時中断される一場面も話題となった。

第3節:ブラジル戦(6月25日)

グループC第3節では、スコットランドは勝点3を積み上げており、3位通過圏内でのノックアウトステージ進出を狙う状況に置かれた。相手は5度の世界王者ブラジル代表という極めて困難な対戦相手であり、ジャック・ヘンドリーは直前の会見で「国の誇りのために戦う」と意気込みを語った。ヘンドリーら守備陣がブラジルの強力な攻撃陣をいかに封じるかが、スコットランドのグループ突破を左右する最大の焦点となる。

プレースタイルと特徴

ジャック・ヘンドリーのプレースタイルの核心は、大柄な体格を活かした空中戦の強さとライン統制にある。チャンピオンズリーグの舞台で培った経験が守備の判断力に厚みを加え、ピンチの場面での落ち着きと的確なポジショニングに表れている。またKVオーステンデやクラブ・ブルージュで磨かれたパス精度は高く、後方からのビルドアップへの積極的な関与が現代的なセンターバック像を体現する。モロッコ戦での統計では、パス成功率92%を記録しており、守備に追われながらも高い技術水準を維持した。グループCの試合を通じて、スコットランドの守備ブロックを安定させる存在として高い評価を受けた。

キャリア記録と主な実績

ジャック・ヘンドリーは2026年6月現在、スコットランド代表キャップ数は約30を数える。クラブレベルでは、セルティックで2度のスコティッシュ・プレミアシップ優勝(2017-18・2018-19)、スコティッシュカップ2度(2017-18・2018-19)、リーグカップ(2018-19)を獲得している。クラブ・ブルージュ在籍時にはベルギー・ジュピラー・プロリーグ優勝(2021-22)、スーパーカップ(2022-23)を手にし、計8つのタイトルをクラブで積み上げてきた。移籍市場においてもKVオーステンデからクラブ・ブルージュへ約600万ユーロ、ブルージュからアル・エティファクへ約690万ユーロという堅実な評価額で取引されており、欧州のトップレベルから中東の注目リーグへと渡り歩く経歴が国際的な信頼の証と言える。

  • スコットランド代表デビュー:2018年3月(ハンガリー戦、1-0勝利)
  • UEFA EURO 2020・2024 両大会出場
  • FIFA ワールドカップ 2026 スコットランド代表選出(26名)
  • ベルギー・プロリーグ最優秀選手(2020-21シーズン、Sport/Voetbalmagazine選出)
  • クラブ・ブルージュ対PSG戦でBBCマン・オブ・ザ・マッチを受賞
  • モロッコ戦でチーム最高評価(TNTスポーツ、評価8点)

ジャック・ヘンドリーが活躍するスコットランド代表は、グループCでハイチ・モロッコ・ブラジルと対戦している。スコットランドが初のワールドカップ・ノックアウトステージ進出を果たすためには、第3節のブラジル戦での結果とともに、他グループの3位チームとの勝点比較が重要な要素となる。長年代表のセンターバックとして献身を続けてきたヘンドリーにとって、FIFA ワールドカップ 2026はキャリア最大の舞台であり、北中米の地での戦いは28年ぶりに本大会に帰還したスコットランド代表の誇りを体現するものである。

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