FIFA ワールドカップ 2026 ローランド・シャライ
ローランド・シャライ(Roland Sallai、1997年5月22日生まれ)は、ハンガリー出身のプロサッカー選手で、トルコのスュペル・リグに所属するガラタサライでライトバック(右サイドバック)としてプレーする。ハンガリー代表としても活躍し、2026年FIFA ワールドカップの欧州予選では得点を記録するなど存在感を発揮した。フライブルクでの6年間を経て2024年夏にガラタサライへ移籍し、ヨーロッパ屈指のクラブでプレーを続けている。2026年現在、代表通算63キャップ・15得点を誇る。
基本プロフィールと経歴概要
ローランド・シャライはブダペスト出身。幼少期はデブレツェンのユースアカデミーやシオフォク、ビデオトン(フェヘールヴァールFC)でサッカーの基礎を培い、2009年から2014年にかけてビデオトンのアカデミーに在籍した。2014年にプシュカーシュ・アカデミアでシニアデビューを果たし、同年8月1日にペーチス戦で初出場、9月14日にはフェレンツヴァーロシュ戦でリーグ初ゴールを記録している。若くして頭角を現した彼は、その後ハンガリーユース代表にも抜擢され、2015年のFIFA U-20ワールドカップ(ニュージーランド開催)でも出場経験を積んだ。身長183センチ、利き足は右で、右サイドのアタッカーとしてもプレー可能な万能型の選手である。
クラブキャリアの歩み
ローランド・シャライは2016年夏にイタリアのパレルモへ期限付き移籍し、セリエAで21試合に出場して1ゴールを挙げた。2017年夏にはキプロスの名門APOELと4年契約を結び、キプロスリーグで29試合9ゴールを記録する活躍を見せる。さらにUEFAチャンピオンズリーグではレアル・マドリード、ボルシア・ドルトムント、トッテナムという強豪と同組のグループステージで6試合を経験し、世界のトップレベルを肌で感じた。2018年夏にはブンデスリーガのSCフライブルクに移籍金450万ユーロで加入。デビュー戦のヴォルフスブルク戦でゴールとPK奪取という鮮烈な印象を残したが、同シーズン中盤に内転筋を負傷し約5カ月の離脱を余儀なくされた。フライブルクではその後も攻撃の核として活躍し、2021-22シーズンにはブンデスリーガで複数の得点を記録してチームのヨーロッパ進出に貢献した。2024年夏、新たなステージを求めてトルコの名門ガラタサライに移籍した。
フライブルクでの6シーズン
フライブルクでの6年間はローランド・シャライのキャリアにおける中核をなす。スポーツ誌『キッカー』による第12節「チームオブザウィーク」に選出されるなど、ブンデスリーガで高い評価を受けた。2022年4月のボーフム戦では1試合2ゴールを決め、同節の最優秀選手にも選ばれている。2023-24シーズンにはUEFAヨーロッパリーグにも出場し、オリンピアコス戦・ウェストハム戦でゴールを記録。サウジアラビアのアル・エティファクから高額のオファーを受けたとされるが、ヨーロッパで継続してプレーすることを選択した姿勢は、キャリアに対する強い意志を示している。
ガラタサライ移籍後のパフォーマンス
2024年夏にガラタサライへ加入したローランド・シャライは、スュペル・リグでの安定したプレーで即戦力としての地位を確立した。2025-26シーズンにはリーグ戦31試合に出場して3アシストを記録。チームはスュペル・リグ4連覇を達成し、UEFAチャンピオンズリーグのベスト16にも進出するなど、欧州最前線の環境でシャライはさらに成長を遂げた。チームにはイルカイ・ギュンドアン、レロイ・ザネ、ヴィクター・オシムヘンといった世界的なタレントも在籍しており、高水準の環境がシャライのプレーの幅を広げている。
ハンガリー代表での活躍
ローランド・シャライは2016年5月20日、コートジボワールとの親善試合でA代表デビューを果たした。2018-19 UEFAネーションズリーグCのギリシャ戦で代表初ゴールを記録して以来、攻撃の主軸として欠かせない存在となっている。2021-22シーズンのUEFAネーションズリーグではイングランドとのアウェー戦で2ゴールを決め、イングランドに「ウェンブリーの魔術師」戦以来1928年以降最大のホーム敗北(0-4)を喫させた一因となった。UEFA EURO 2020・EURO 2024の両大会にも出場しており、2024年大会ではスコットランド戦でのアシストを記録している。代表歴は63キャップ・15ゴール(2025年11月時点)に達する。
UEFA EURO 2024での存在感
UEFA EURO 2024(ドイツ開催)において、ローランド・シャライはグループステージの3試合すべてにスタメン出場した。グループA(スイス、ドイツ、スコットランド)に入ったハンガリーは勝ち点を積み上げられずに敗退したが、スコットランド戦ではシャライのアシストからケヴィン・チョボートが100分に決勝ゴールを決め、劇的な1勝を収めた。チームとしては決勝トーナメント進出には届かなかったものの、シャライ個人は存在感を発揮し続けた。
2026 FIFAワールドカップ欧州予選
ローランド・シャライにとって、2026 FIFAワールドカップの欧州予選は悔しさの残る戦いとなった。ハンガリーはグループFに入り、ポルトガル、アイルランド、アルメニアと同組となった。2025年9月6日、ダブリンのアヴィヴァ・スタジアムで行われたアイルランド戦では、シャライが15分にドミニク・ソボスライのコーナーキックからヘッドで追加点を奪い、チームは2-0とリードした。しかしシャライは後半にレッドカードを受けて退場となり、10人のハンガリーは93分の失点で2-2のドローに終わった。同年11月の最終節、プシュカーシュ・アレーナでのホームのアイルランド戦では1点ビハインドの場面でシャライがチャンスを作ったものの、アイルランドが3-2で勝利し、ハンガリーのW杯出場の可能性は断たれた。ハンガリーがFIFA ワールドカップ 2026の本大会に出場したのは1986年が最後であり、40年の空白を埋めることはできなかった。
プレースタイルと特徴
ローランド・シャライはサイドバックを本職としながらも、ウィングや右サイドハーフとして前線に絡む攻撃的なプレースタイルが特徴である。ドリブル突破力と精度の高いクロス、強さのあるヘディングシュートを兼備し、守備においても献身的なスプリントでラインを押し上げる。予選でのゴール・アシスト記録に加え、UEFAネーションズリーグやEUROでの活躍が示すように、国際舞台でも高い水準を保ち続けている。ハンガリー代表のドミニク・ソボスライとの連係も特筆すべき点であり、コーナーやセットプレーの場面でその息の合ったコンビが威力を発揮している。
代表通算成績の概要
ローランド・シャライの代表成績は、2025年11月時点で63キャップ・15得点に達している。主な国際大会での出場歴は次のとおりである。
| 大会 | 出場回数 | ゴール | 備考 |
|---|---|---|---|
| UEFA EURO 2020 | 3試合 | 0 | グループステージ敗退 |
| UEFA EURO 2024 | 3試合 | 0 | グループステージ、スコットランド戦でアシスト |
| W杯予選(2022・2026サイクル) | 14試合 | 5 | ポーランド戦・サンマリノ戦・イングランド戦・アイルランド戦・アンドラ戦 |
| UEFAネーションズリーグ | 18試合 | 4 | ギリシャ戦・ロシア戦・イングランド戦(2ゴール)・オランダ戦 |
ハンガリーとワールドカップの歴史
ハンガリーはFIFA ワールドカップ 2026の本大会出場を逃したが、その歴史はサッカー史上有数の名門国家として知られる。1950年代の「マジック・マジャール」(黄金のチーム)は、フェレンツ・プシュカーシュらを擁し1954年W杯で準優勝を果たした。最後のW杯出場は1986年メキシコ大会であり、それ以来40年にわたって本大会から遠ざかっている。UEFA EURO 2020・2024と2大会連続で欧州選手権に出場するなど復活の兆しは見せているが、グループステージを通じた安定した強さの構築が課題となっている。
クラブキャリア一覧
ローランド・シャライのクラブキャリアをまとめると、ハンガリー国内からヨーロッパ各地へとキャリアを積み上げてきた軌跡がわかる。
- 2014年〜2017年:プシュカーシュ・アカデミア(ハンガリー)でプロキャリアをスタート。2016-17シーズンはパレルモへの期限付き移籍でセリエAを経験。
- 2017年〜2018年:APOELへ移籍。キプロスリーグで29試合9ゴールを記録し、UEFAチャンピオンズリーグ(レアル・マドリード、ドルトムント、トッテナムと同組)にも出場。
- 2018年〜2024年:SCフライブルクに約450万ユーロで加入。ブンデスリーガで6シーズンにわたって活躍し、欧州大会でもゴールを記録。
- 2024年〜現在:ガラタサライに移籍。スュペル・リグ4連覇に貢献し、UEFAチャンピオンズリーグにも出場。
個人とサッカーへの姿勢
ローランド・シャライは、サウジアラビアのクラブから「多額のオファー」を受けながらもヨーロッパ残留を選択したことで知られる。競技水準へのこだわりを示す姿勢は、選手としての真摯な姿勢として評価されている。ハンガリー代表でのワールドカップ出場という目標は2026年大会では実現しなかったが、まだ29歳(2026年現在)と年齢的な余裕もあり、2030年大会に向けた代表の中核を担う可能性は十分にある。FIFAランキング上でも注目される選手の一人として、国際サッカー界での存在感を保ち続けている。ガラタサライでの活躍が評価されれば、欧州の主要クラブからの関心が高まることも予想される。
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