FIFA ワールドカップ 2026 エレン・エルマル
エレン・エルマル(Evren Eren Elmalı、2000年7月7日生まれ)は、トルコのプロサッカー選手である。スュペル・リグのガラタサライに所属し、ポジションはレフトバック。イスタンブール出身で、カルタルスポルとカスムパシャの育成組織で育ち、2021年にトップデビューを果たした。ガラタサライ移籍後はクラブの二連覇に貢献するとともに、トルコ代表の左サイドを担う主力として、FIFA ワールドカップ 2026への出場を果たした。しかし、代表チームはグループDで2連敗を喫し、24年ぶりのW杯出場は無得点のままグループリーグ敗退という苦い結果に終わった。
選手プロフィール
エレン・エルマルのフルネームはEvren Eren Elmalıで、2000年7月7日にイスタンブールのカルタル区で生まれた。身長180cm、体重76kg、左利きのレフトバックである。背番号はガラタサライで17番、トルコ代表では13番を着用した。攻守両面で高い貢献を見せるウイングバックタイプで、オーバーラップからのクロスやライン設定の精度に定評がある。2025/26シーズンのスュペル・リグでは3ゴールを記録するなど、守備的ポジションながら得点力も備えることが特徴である。市場評価額はおよそ500万ユーロとされている。
育成期とプロデビュー
エレン・エルマルは2011年から2018年までカルタルスポルのアカデミーで育ち、その後カスムパシャの育成組織へ移籍した。2019年にカスムパシャとプロ契約を結んだが、まずはシリヴリスポルへ期限付き移籍し、TFFファーストリーグで実戦経験を積んだ。2020-21シーズンにカスムパシャへ復帰し、2021年1月11日のアランヤスポル戦(2-1勝利)でスュペル・リグデビューを飾った。翌2021-22シーズンには32試合に出場して1ゴールを記録し、才能の片鱗を見せた。この活躍が評価され、2022年7月にトラブゾンスポルへの移籍が実現した。
トラブゾンスポルでの台頭
2022年7月、エレン・エルマルは360万ユーロの移籍金でトラブゾンスポルへ加入し、3年契約を締結した。同クラブでは2022-23シーズンから主力として定着し、33試合に出場。UEFAヨーロッパリーグやUEFAカンファレンスリーグにも出場するなど、欧州の舞台でも経験を積んだ。2023-24シーズンには35試合出場とキャリアハイの稼働量を記録した。トラブゾンスポルで111試合に出場したエルマルは、対戦相手に合わせた柔軟なサイド攻撃を持ち味とし、センターバック陣と連係した堅守でチームを支えた。平均2.5タックル以上というスタッツが示すように、守備強度の高さがこの時期に確立された。
ガラタサライへの移籍と優勝
2025年2月11日、エレン・エルマルはガラタサライへ350万ユーロ(出来高50万ユーロ含む)の移籍金で加入し、2028年6月まで契約を結んだ。シーズン途中の加入ながら、残り期間で17試合に出場。ガラタサライは2025年5月18日にカイセリスポルを3-0で下してスュペル・リグ優勝を決め(通算25回目)、5月15日にはトルコ杯決勝でトラブゾンスポルを3-0で下して優勝しており、エルマルは加入初年度に2冠を獲得した。翌2025/26シーズンも左サイドバックの主力として起用され、UEFAチャンピオンズリーグにも出場。スュペル・リグで3ゴールを記録するなど攻撃面での存在感も高まり、クラブでの地位を確立した。
賭博問題と出場停止
2025年11月、イスタンブール地方検察庁が進めていた「フットボール賭博捜査」の過程で、エレン・エルマルの名前が浮上した。自身とは無関係のチームの試合に対して合法的なプラットフォームで賭けを行っていたことが発覚したもので、本人はおよそ5年前の行為であることを認めた。2025年11月13日、トルコプロサッカー懲罰委員会(PFDK)は45日間の出場停止処分を科し、代表チームからも一時離脱を余儀なくされた。しかし処分期間は2026年のワールドカップ開幕前に終了しており、FIFA ワールドカップ 2026 欧州予選でのプレーオフ通過を受けて最終的に代表メンバーに選出された。
トルコ代表とのキャリア
エレン・エルマルは2022年6月にトルコA代表へ初召集され、UEFAネーションズリーグで代表デビューを果たした。その後もコンスタントに選出を続け、2025年11月の賭博問題による一時離脱を挟みながらも、2026年の本大会前の時点で21キャップを積み上げた。ヴィンチェンツォ・モンテッラ監督のもとでトルコ代表はUEFO EURO 2024でベスト8に躍進し、続くW杯欧州予選でもグループ2位に入った。プレーオフではルーマニア、コソボを連破して本大会出場権を獲得し、エルマルもその戦力として機能した。2026年6月2日、トルコサッカー連盟(TFF)は北中米W杯の最終26名を発表し、エルマルはDF陣13番として名を連ねた。
FIFA ワールドカップ 2026での戦い
エレン・エルマルが代表として臨んだFIFA ワールドカップ 2026において、トルコはグループDに入り、開催国アメリカ、オーストラリア、パラグアイと対戦した。初戦の6月14日(現地時間)、オーストラリア戦ではトルコが支配的にボールを握りながらも、相手の速攻から先制を許す展開となり、後半30分にも追加点を奪われて0-2の敗戦を喫した。続く6月19日のパラグアイ戦では、開始2分に先制を許した後、前半終了間際にパラグアイのMFミゲル・アルミロンが新ルール(口を覆う行為の禁止)に抵触して退場となり、トルコは数的優位に立った。しかし後半も猛攻を続けながら得点を奪えず、0-1で連敗。この時点で2試合を終えてグループ最下位が確定し、2002年日韓大会以来24年ぶりのW杯出場は2試合連続無得点でのグループリーグ敗退という結末を迎えた。2試合で放ったシュートは合計62本に上り、これは1966年以降の記録が残る大会において、2試合連続無得点のチームの中で最多のシュート数であったと報じられた。
プレースタイルと特徴
エレン・エルマルのポジションはレフトバックだが、左利きを活かしたオーバーラップとクロスの精度が持ち味の、いわゆるウイングバック的な役割も担える選手である。トルコ代表の戦術上では4-2-3-1のシステム左サイドを担い、ハカン・チャルハノールやアルダ・ギュレルといった攻撃陣の起点を広げる役割を果たした。守備面では1試合平均2.5タックル以上のスタッツが示す通り、球際の激しさと対人の強さが特徴である。ガラタサライでは2025/26シーズンに3ゴールを記録しており、守備的ポジションながら積極的にゴールに絡む能力を持つ。グループDの3試合を通じ、エルマルは左サイドでの守備貢献を評価されたが、チーム全体の決定力不足という課題を覆すには至らなかった。
主な成績・タイトル
エレン・エルマルがキャリアで獲得した主なタイトルと個人スタッツは以下の通りである。
| クラブ | タイトル | 年 |
|---|---|---|
| トラブゾンスポル | スュペル杯 | 2022-23 |
| ガラタサライ | スュペル・リグ優勝 | 2024-25 |
| ガラタサライ | トルコ杯優勝 | 2024-25 |
| ガラタサライ | スュペル・リグ優勝 | 2025-26 |
- スュペル・リグ通算出場:160試合以上(カスムパシャ・トラブゾンスポル・ガラタサライ合算)
- トルコ代表キャップ:21(2026年W杯開幕前時点)
- 2025/26スュペル・リグ成績:11試合・3ゴール
- 2025/26 UEFAチャンピオンズリーグ出場:10試合
- FIFA ワールドカップ 2026グループリーグ:3試合出場(グループD)
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