FIFA ワールドカップ 2026 クロアチア代表
FIFA ワールドカップ 2026 クロアチア代表(英: Croatia national football team at the 2026 FIFA World Cup)は、2026年6月から7月にかけて北中米3カ国共催で行われる第23回FIFAワールドカップに出場するサッカークロアチア代表を指す。クロアチアは欧州予選グループLを7勝1分の無敗で首位突破し、4大会連続7度目の本大会出場を果たした。本大会ではグループLに組み込まれ、イングランド・ガーナ・パナマと同居している。愛称は「ヴァトレニ(炎の男たち)」。2018年ロシア大会での準優勝、2022年カタール大会での3位という近年の実績を誇り、人口400万人に満たない小国でありながら世界の強豪と渡り合う稀有な存在として知られる。指揮官はズラトコ・ダリッチ監督が継続して率い、40歳のルカ・モドリッチをはじめとするベテランと台頭する若手が融合した布陣で大会に臨む。
チーム概要と愛称
クロアチア代表の愛称「ヴァトレニ」は、クロアチア語で「炎の男たち」を意味する。ユニフォームはクロアチアの国旗・国章に由来する紅白の市松模様(チェッカー柄)を基調としており、世界でも一目でわかるデザインとして知られる。クロアチアサッカー連盟(HNS)が編成するこのチームは、1991年のユーゴスラビアからの独立後に国際舞台に本格デビュー。FIFAランキングは2026年6月時点で11位と安定した上位に位置しており、人口規模を超えた競技力の高さが世界から評価されている。ホームスタジアムはザグレブのスタディオン・マクシミルである。
ワールドカップの歩みと主な成績
クロアチア代表のワールドカップ初出場は1998年フランス大会であり、初出場ながらいきなり3位という快挙を達成した。この大会ではダヴォール・シューケルが6ゴールで得点王に輝き、準々決勝でドイツを3-0で粉砕するなど強烈な印象を残した。2002年・2006年・2014年はグループリーグ敗退と結果を出せなかったが、2018年ロシア大会で劇的な復活を遂げた。グループリーグでアルゼンチンを3-0で撃破して首位通過し、決勝トーナメントではデンマーク・ロシア・イングランドをいずれも接戦の末に退け、決勝ではフランスに2-4で惜敗したものの準優勝という最高成績を残した。続く2022年カタール大会でも3位と底力を発揮し、直近2大会で連続して表彰台に上った。
- 1998年フランス大会:初出場で3位。ダヴォール・シューケルが得点王獲得。
- 2002年・2006年・2014年:いずれもグループリーグ敗退。
- 2018年ロシア大会:準優勝。モドリッチが大会MVPとバロンドールを受賞。
- 2022年カタール大会:3位。リヴァコヴィッチのPKストップが光る。
グループL:対戦相手と日程
FIFA ワールドカップ 2026のグループLには、クロアチアのほかイングランド・ガーナ・パナマが属している。試合日程は2026年6月17日から6月27日にかけて行われる。第1節はイングランドとの一戦で、2018年準決勝での対戦(クロアチア2-1勝利)を彷彿とさせる因縁の顔合わせとなる。第2節はパナマと、第3節はガーナとの対戦が予定されている。イングランドとは近年2大会連続でワールドカップで激突しており、グループ突破の最大の山場と目される。ガーナは強力な個人技を擁するアフリカの強豪であり、2022年大会のポルトガル戦のような番狂わせを演じる潜在力を持つ。
監督:ズラトコ・ダリッチ
ズラトコ・ダリッチ監督(1966年生まれ)は、2017年に当初は契約なしという異例の形でクロアチア代表の指揮官に就任した。以来、2018年の準優勝、2022年の3位という輝かしい実績を積み重ね、3大会連続で本大会を率いる名将として国内外に評価が高い。ダリッチ体制の特徴は、モドリッチをはじめとする経験豊富なベテランを軸に据えつつ、若手の積極的な登用によって世代交代を推進してきた点にある。2026年大会では18歳のDFルカ・ヴシュコヴィッチや20代前半のMFペタル・スチッチ(インテル)、MFマルティン・バトゥリナ(コモ)らがスカッドに名を連ね、黄金世代の後継者たちがベテランとともに頂点を目指す。
注目選手:ルカ・モドリッチ
ルカ・モドリッチ(1985年9月生まれ、ACミラン所属)は、2026年大会で40歳にして5度目のワールドカップ出場を果たす生ける伝説である。ボスニア紛争の混乱の中でサッカーを始め、スペインの名門レアル・マドリードでUEFAチャンピオンズリーグ制覇を繰り返し成し遂げ、2018年には大会MVPとバロンドールのダブル受賞を達成した。クロアチア代表歴代最多キャップ記録保持者でもあり、背番号10とキャプテンマークを纏い続けるチームの精神的支柱である。2026年大会が事実上のクロアチア代表としての最後の舞台となる見込みで、ヴァトレニのレガシーを世界に刻む集大成の挑戦となる。
2026年大会登録メンバー
クロアチアサッカー連盟は2026年5月18日、ワールドカップに臨む登録メンバー26名と予備メンバー7名を発表した。GKはドミニク・リヴァコヴィッチ(ディナモ・ザグレブ)、ドミニク・コタルスキ(コペンハーゲン)、イヴォル・パンドゥル(ハル・シティ)の3名。DFラインはヨシュコ・グヴァルディオール(マンチェスター・シティ)、マルティン・エルリッチ(ミッティラン)、ドゥイェ・チャレタ・ツァル(レアル・ソシエダ)、ルカ・ヴシュコヴィッチ(ハンブルガーSV)、ヨシプ・スタニシッチ(バイエルン・ミュンヘン)らが名を連ねる。MF陣はルカ・モドリッチ(ミラン)、マテオ・コヴァチッチ(マンチェスター・シティ)、ペタル・スチッチ(インテル)、マリオ・パシャリッチ(アタランタ)、ニコラ・ブラシッチ(トリノ)、マルティン・バトゥリナ(コモ)ら多彩な顔ぶれ。FWはイヴァン・ペリシッチ(PSV)、アンドレイ・クラマリッチ(ホッフェンハイム)、アンテ・ブディミル(オサスナ)、イゴール・マタノヴィッチ(フライブルク)らが選出された。ブロゾヴィッチはメンバー外となった。
| ポジション | 選手名 | 所属クラブ |
|---|---|---|
| GK | ドミニク・リヴァコヴィッチ | ディナモ・ザグレブ |
| GK | ドミニク・コタルスキ | コペンハーゲン |
| GK | イヴォル・パンドゥル | ハル・シティ |
| DF | ヨシュコ・グヴァルディオール | マンチェスター・シティ |
| DF | ヨシプ・スタニシッチ | バイエルン・ミュンヘン |
| DF | マルティン・エルリッチ | ミッティラン |
| DF | ドゥイェ・チャレタ・ツァル | レアル・ソシエダ |
| DF | ルカ・ヴシュコヴィッチ | ハンブルガーSV |
| DF | ヨシプ・シュタロ | アヤックス |
| DF | マリン・ポングラチッチ | フィオレンティーナ |
| MF | ルカ・モドリッチ | ACミラン |
| MF | マテオ・コヴァチッチ | マンチェスター・シティ |
| MF | ペタル・スチッチ | インテル |
| MF | ニコラ・モロ | ボローニャ |
| MF | マリオ・パシャリッチ | アタランタ |
| MF | ニコラ・ブラシッチ | トリノ |
| MF | マルティン・バトゥリナ | コモ |
| MF | ルカ・スチッチ | レアル・ソシエダ |
| FW | イヴァン・ペリシッチ | PSV |
| FW | アンドレイ・クラマリッチ | ホッフェンハイム |
| FW | アンテ・ブディミル | オサスナ |
| FW | イゴール・マタノヴィッチ | フライブルク |
| FW | マルコ・パシャリッチ | オーランド・シティ |
| FW | ペタル・ムサ | FCダラス |
注目選手:ヨシュコ・グヴァルディオール
ヨシュコ・グヴァルディオール(2002年生まれ、マンチェスター・シティ所属)は、次世代のクロアチア守備陣を担う24歳のセンターバックである。プレミアリーグ屈指のクラブで主力として活躍し、高さと対人の強さ、ビルドアップ能力を兼ね備えた現代型CBとして世界トップレベルの評価を受けている。2022年カタール大会ではすでに主力として活躍しており、本大会でもDFラインの要として期待が集まる。モドリッチらベテランとの共存を経て、ポストワールドカップのクロアチアを牽引する存在と目されている。
欧州予選の経緯
クロアチア代表は欧州予選グループLを7勝1分の無敗という圧倒的な成績で首位通過した。グループではジブラルタルに7-0、チェコに5-1と大量得点で圧倒する試合も見せた一方、チェコとは0-0のドローも記録したものの、全体を通じて取りこぼしのない安定した戦いを披露した。モンテネグロやフェロー諸島といった格下相手にも手堅く勝点を積み上げ、ダリッチ体制の成熟度を示す形で最終的に4大会連続の本大会出場権を獲得した。
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