XTZ(テゾス)|オンチェーンガバナンスが特徴の自己修正型ブロックチェーン

XTZ(テゾス)

XTZ(テゾス)とは、自己修正型(self-amending)ブロックチェーンを理念とし、オンチェーンガバナンスを特徴とする暗号資産である。2017年にホワイトペーパーが公開され、翌年にはメインネットが稼働し、高度な安全性と柔軟なアップグレードを重視したアーキテクチャを備えている。特に、ハードフォークに頼らずプロトコルを進化させる仕組みが注目され、ステーキング(ベーキングと呼ばれる)の報酬やスマートコントラクトの実行環境によって、多様なユースケースが生まれつつある。

概要

テゾスは、スイスに拠点を置くTezos Foundationによって支援されており、独自のスマートコントラクト言語としてMichelsonを採用している。これは形式手法の応用を重視してセキュリティを高める設計思想があり、金融機関向けのユースケースなどでも評価されている。XTZ(テゾス)はガバナンストークンとして機能し、ネットワークのアップグレード提案や投票に参加することで、コミュニティ主導でプロトコルを進化させられる仕組みを持っているのである。

技術的特徴

最大の特徴は、オンチェーンガバナンスによる自己修正機能である。一般的にブロックチェーンはアップグレードの際にハードフォークが発生し、コミュニティの意見対立や資産の分裂問題を招くことがある。しかし、XTZ(テゾス)においては、ネットワーク上で正式に提案から投票までを行い、多数決によって採択された提案を自動的に組み込む仕組みが整備されている。さらに、Delegated Proof of Stake(DPoS)を改良したLiquid Proof of Stake(LPoS)を用いており、保有者はベーキングまたはデリゲーティングによってブロック承認に参加できるだけでなく、プロトコルアップデートに関しても一定の発言権を行使できるのである。

活用事例

スマートコントラクトを通じた分散型アプリケーション(DApp)の開発が進んでおり、XTZ(テゾス)を用いた金融サービスやNFT(Non-Fungible Token)プラットフォームも登場している。特に、セキュリティ面や公式にアート分野との協業を行う事例が増えており、高級ブランドや著名アーティストがテゾス上でNFTを発行する動きも活発化している。このように、クリプトアートから分散型金融(DeFi)まで多岐にわたるユースケースが生まれ、堅実なコミュニティが育まれつつあるといえる。

リスクと課題

自己修正型のシステムとはいえ、投票数やバリデータの偏りによって、開発やガバナンスの方向性が一部プレイヤーに左右されるリスクがある。また、独自言語のMichelsonは高い安全性を目指す一方で学習コストが高く、開発者コミュニティを広げるにはハードルとなりうる。市場では、XTZ(テゾス)の価格が他の暗号資産の動向に連動して変動する側面があるため、投機的売買によるボラティリティをコントロールすることも容易ではない。今後のプロトコルアップデートが円滑に進まなければ、投資家やユーザの信頼を失う可能性も否定できないのである。

コミュニティの動向

テゾスのコミュニティは、インターネット上のフォーラムやSNSを通じて活発に情報交換を行っており、ベーキングや投票に参加する個人・団体も増えているとされている。特にガバナンスプロセスでの提案内容が注目され、プラットフォーム手数料の変更やネットワーク性能向上を図るアップデートなどが定期的に議論されている。XTZ(テゾス)保有者にとって、投票率を高めることがネットワークの健全性につながるため、積極的な参加が奨励される姿勢が続いている。

規制の視点

暗号資産を取り巻く法規制は各国で異なるが、証券性の議論や金融商品としての取り扱いはグローバルに注目を集めるテーマである。XTZ(テゾス)についても、米国や欧州の金融当局が発行元や開発主体に対して調査を行った事例があり、トークンがどのような性質を持つか精査されているのが実情である。自己修正型の特性がある分、アップデート内容やガバナンス結果によってシステムの性格が変化する可能性があるため、規制との適合性を維持するには透明性の高い情報開示とコミュニティ全体の合意形成が一層重要になると考えられている。