2026年衆議院選挙 熊本県 第1区-第4区|自民前職を軸に新人が挑む14人の激戦

2026年衆議院選挙 熊本県 第1区-第4区|自民王国での保守対抗と新興勢力の動向

2026年衆議院選挙 熊本県 第1区-第4区

2026年1月に実施される第51回衆議院議員総選挙において、熊本県の4つの小選挙区では、自民党の現職勢力が強固な地盤を背景に優位な戦いを進めている。木原稔(1区)、西野太亮(2区)、坂本哲志(3区)、金子恭之(4区)ら閣僚経験者を含む現職に対し、野党共闘を模索する中道・左派勢力や、保守層の受け皿を狙う参政党日本維新の会などの新人が挑む構図となった。特に今回は、自民党支持層の固め方に加え、無党派層がどの候補に流れるかが各区の焦点となっている。

熊本県第1区(熊本市中央・東・北区)

木原稔が官房長官としての実績と自民支持層の約9割を固める盤石の体制でリードしている。対する新人の鎌田聡は中道改革連合の推薦を受け、共産・れいわ支持層への浸透を図るが、無党派層への広がりが課題である。

候補者名 政党 肩書き・経歴 主な主張・公約
木原稔 自民 前職(6期)、官房長官 危機管理体制の強化、防衛力の抜本的向上
鎌田聡 中道 新人、元熊本県議 教育無償化の推進、地方分権の徹底
山口誠太郎 参政 新人、党県財務局長 食の安全確保、過度なグローバル化への反対

熊本県第2区(熊本市西・南区、玉名市、山鹿市など)

自民現職の西野太亮が、地方議員らの全面支援を受けて安定した戦いを展開している。前田智徳は参政党支持層を固めるものの、他層への浸透に苦戦しており、益田牧子は共産党の固定票を軸に厳しい戦いを強いられている。

  • 西野太亮:自民前職(2期)。農林水産分野の振興とデジタル田園都市国家構想の推進を提唱。
  • 前田智徳:参政新人。土地家屋調査士の経験を活かした地域コミュニティの再生を訴える。
  • 益田牧子:共産新人。元熊本市議。消費税減税と社会保障の拡充を柱に据える。

熊本県第3区(菊池市、阿蘇市、合志市など)

農相を務めた坂本哲志が、1次産業従事者から7割強の支持を得て優位を維持している。参政党の霍田和佳は若年層への食い込みを狙い、社民党の橋村りかは福祉の充実を訴えるが、現職の牙城を崩すには至っていない。

坂本哲志は「格差なき経済大国」の実現を掲げ、マーケットの信頼を得る財政運営を強調する。一方、霍田和佳は福祉施設職員の立場から、社会保障制度の抜本的見直しを提言している。

熊本県第4区(八代市、人吉市、水俣市、天草市など)

金子恭之が自民支持層の約9割を固め、頭一つ抜け出した展開となっている。4区は5人が立候補する乱戦模様だが、保守分裂に近い形で矢上雅義(維新)や植田貴俊(参政)が支持を奪い合う形となり、現職有利の情勢に拍車をかけている。

  1. 金子恭之(自民):前職(9期)。国土交通相などの経験を武器に、人吉・球磨地域の豪雨災害復興を完遂すると主張。
  2. 上田至(国民):新人。経営相談会社長の経験から、現役世代の所得向上と経済成長を訴える。
  3. 矢上雅義(維新):元職。消費税減税と議員定数削減を旗印に、無党派層の取り込みを狙う。
  4. 本村久美子(共産):新人。保育園園長の視点から、子育て支援予算の倍増を公約。
  5. 植田貴俊(参政):新人。元県職員。地域主権の確立と伝統文化の保護を強調。

情勢のまとめ

熊本県の全選挙区において、自民党候補が組織力を活かして先行する構図は変わっていない。野党側は、中道改革連合国民民主党日本維新の会がそれぞれの立ち位置で批判票の受け皿を狙うが、保守層の厚い壁に阻まれている。今回の選挙は、TSMC(台湾積体電路製造)の進出による経済波及効果をどう地方全体へ広げるかという「経済政策」が、有権者の大きな判断基準となっている。