サブプライムローン
サブプライムローンとは、信用力が低い借り手に対して提供される住宅ローンの一種である。このローンは、通常のプライムローンに比べて金利が高く設定されているが、信用履歴に問題があるため、通常のローンを利用できない人々に融資される。サブプライムローンは、特に2000年代中頃にアメリカで急速に普及し、住宅市場の拡大に貢献した。しかし、返済能力が低い借り手が多く含まれていたため、2007年から2008年にかけて発生した金融危機の一因となった。
背景
サブプライムローンの普及は、アメリカの住宅市場の拡大とともに進んだ。1990年代から2000年代初頭にかけて、住宅価格が上昇する中、多くの金融機関がリスクの高い借り手にも融資を行うようになった。これにより、サブプライムローン市場が急成長した。住宅価格の上昇に伴い、借り手はローンの返済が難しくなっても、住宅を売却することで借金を返済できると考えられていた。しかし、住宅バブルが崩壊し、価格が下落すると、多くの借り手がローンを返済できなくなり、金融市場に大きな混乱をもたらした。
特徴
サブプライムローンは、以下の特徴を持つ。第一に、高い金利である。借り手の信用力が低いため、貸し手はリスクに見合った高い金利を設定する。第二に、返済条件が厳しい場合が多い。例えば、初期の低金利期間が終了すると、急激に金利が上昇する「アジャスタブルレート・モーゲージ(ARM)」が採用されることが多かった。第三に、借り手の信用調査が緩やかであったことが挙げられる。金融機関は、住宅市場の拡大を見越して、リスクを軽視する傾向が強かった。
影響
サブプライムローンの普及は、金融市場全体に深刻な影響を与えた。多くの借り手がローンを返済できなくなり、住宅の差し押さえが相次いだ。また、これに伴い金融機関は巨額の損失を被り、信用収縮が発生した。結果として、リーマンショックを引き起こし、世界的な金融危機に繋がった。この影響は、アメリカ国内にとどまらず、グローバルな金融市場に広がり、多くの国々で経済成長が停滞した。
その後の対応
金融危機後、サブプライムローンに対する規制が強化された。アメリカ政府は、金融機関のリスク管理を強化し、消費者保護を目的とした法律を制定した。また、金融機関も自発的にリスクの高い貸付を抑制するようになった。しかし、その一方で、サブプライムローン市場が完全に消滅したわけではなく、一部の借り手に対しては依然として提供されている。