グリーンメーラー
グリーンメーラー(greenmailer)とは、企業買収を目的とせず、企業の株式を大量に買い占め、その企業に対して買収の脅威をちらつかせることで、株式の買い戻しやその他の利益を得ることを目的とする投資家や企業のことを指す。一般的には、ターゲット企業に対して友好的でない手法で関与し、その企業の経営陣を困らせることが多い。
概要
グリーンメーラーは、企業の株式を市場から大量に取得し、支配的な株主の地位を得ることを目指す。しかし、最終的な目的は企業買収ではなく、株式を高値で買い戻してもらうことである。このような行動を通じて、ターゲット企業は買収のリスクを避けるために、通常、グリーンメーラーに対して高額なプレミアムを支払って株式を買い戻すことになる。これが「グリーンメール」と呼ばれる手法であり、合法的であるが、企業倫理や社会的責任の観点からは批判の対象となることが多い。
歴史と背景
グリーンメーラーの活動が注目されたのは、1980年代のアメリカ合衆国においてである。この時期、多くの企業が敵対的買収のターゲットとなり、買収防衛策の一環としてグリーンメーラーに対する対策が検討された。著名なグリーンメーラーには、カール・アイカーンやT.ブーン・ピケンズなどがいる。彼らはターゲット企業の経営陣に対し、株式を高値で買い戻させることで巨額の利益を得た。
グリーンメールの手法
グリーンメールは、企業の株式を市場から大量に取得し、その株式を使って企業に圧力をかける手法である。ターゲット企業は、買収リスクを回避するために、通常は株式の買い戻しや特別な条件を提供することで、グリーンメーラーからの解放を求める。これにより、グリーンメーラーは短期間で大きな利益を得ることができる。
企業防衛策と法的規制
多くの企業は、グリーンメーラーに対する防衛策を講じている。その一つが「ポイズンピル」と呼ばれる手法で、これは新規株式を発行することで既存の株主の持ち株比率を希薄化させ、グリーンメーラーの影響力を低減させるものである。また、特定の株主に対する議決権制限や株式の再購入制限なども対策として用いられる。
さらに、法的な規制も存在しており、アメリカでは証券取引委員会(SEC)がグリーンメールに対する監視を強化している。特定の状況下では、グリーンメールが株主の利益に反する行為として法的に問題視されることもある。
著名なケース
グリーンメーラーの著名なケースとしては、カール・アイカーンがTWA(トランス・ワールド航空)に対して行ったものがある。アイカーンはTWAの株式を大量に取得し、最終的には同社に高値で株式を買い戻させることで大きな利益を得た。このような事例は、企業の経営陣にとっての脅威であり、他の企業も同様の状況に直面する可能性があるため、対策が求められる。
批判と影響
グリーンメーラーの手法は、短期的には株主や企業にとって大きな損失をもたらす可能性がある。そのため、企業の社会的責任(CSR)の観点からも批判されることが多い。また、企業がグリーンメールに応じることで、経営資源が本来のビジネス活動から逸脱し、長期的な成長が妨げられるリスクもある。