順ザヤ|先物契約の価格が現物価格よりも高い

順ザヤ

順ザヤ(Contango)は、先物市場における価格の構造を示す用語で、先物契約の価格が現物価格(スポット価格)よりも高い状態を指す。これは、将来の契約に対してプレミアムが付いていることを意味し、通常は市場が将来的に価格の上昇を予測していることを示す。

順ザヤの基本概念

  1. **定義**: 順ザヤは、先物契約の価格が現物価格よりも高い状態であり、将来の価格が現物価格よりも上昇すると予想されることを示す。
  2. **発生の原因**: 順ザヤは、需給バランスや市場の予測、保管コストなどによって発生する。例えば、商品が保管にコストがかかる場合、先物価格にプレミアムが付くことがある。

順ザヤのメリットとデメリット

  1. **メリット**:
    • 投資家が将来的に価格の上昇を見込む場合、順ザヤを利用して先物契約を購入することで、将来の価格上昇から利益を得る可能性がある。
    • 先物市場での価格が現物価格よりも高いことにより、保管コストやリスクをカバーする手段となる。
  2. **デメリット**:
    • 先物価格が現物価格よりも高いため、投資家が先物契約を購入する際に、価格が将来の現物価格よりも高くなるリスクがある。
    • 市場が予測外の動きをした場合、順ザヤによるプレミアムが損失を招く可能性がある。

順ザヤの実例

  1. **商品市場**: 例えば、原油の先物市場では、将来の価格が現物価格よりも高い場合、順ザヤが発生することがある。これは、原油の保管や取り扱いコスト、需給予測に基づく。
  2. **金利市場**: 金利先物市場でも順ザヤが見られることがあり、将来の金利が現在の金利よりも高くなると予想される場合に発生する。

順ザヤの関連概念

  1. **逆ザヤ(Backwardation)**: 順ザヤの反対で、先物価格が現物価格よりも低い状態を指す。市場が将来の価格下落を予想している場合に発生する。
  2. **現物価格と先物価格の関係**: 現物価格と先物価格の関係は、市場の需給バランスや予測に大きく影響される。順ザヤや逆ザヤはこの関係性の一部として理解される。
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