転がり軸受の定格寿命
転がり軸受における定格寿命(Ln)とは、安全に回転できる総回転数や一定回転速度における総運転時間を表したものである。同一運転条件で使用される同一呼び番号の軸受を個々に使用したとき、90%の軸受が繰り返し応力による摩耗や疲労などによって、はく離現象が生じることなく回転できることと定義されている。
基本動定格荷重
基本動定格荷重(C)とは、定格寿命が100万回転(毎分33.3回転で500時間)の基本定格荷重に耐えるような方向と大きさが変動しない一定の荷重である。転がり軸受の形式と寸法により決められている。
基本静定格荷重
基本静定格荷重(C₀)とは、転がり軸受の静止中に荷重を受けたとき、最大応力を受ける転動体と軌道輪の接触部の永久変形の和が転動体の直径1/10000となるような荷重である。
定格寿命、軸受荷重、基本動定格荷重の関係
定格寿命は100万回転を単位として、軸受荷重と基本動定格荷重の関係は次式で表される。
ラジアル玉軸受の基本動定格荷重と基本静定格荷重の関係
基本定格荷重5kNの単列深溝形軸受を回転速度100rpmで1日48000回転したときは下記により20.8日耐える計算になる。よって21日目に破損がおこる可能性があり、それまでに交換しなければならない。
軸受の使用時間の目安
短時間または間欠的に使用される機械 | 4000- 800時間 |
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連続的に運転されない機械 | 8000-14000時間 |
1日8時間連続運転される機械 | 20000-30000時間 |
24時間連続運転される機械 | 50000-60000時間 |