マリウス|軍隊改革をしたローマ帝国の政治家,職業軍人制

マリウス

マリウス(前157頃~前86)は共和政ローマの平民派の政治家である。ユグルタ戦争(前111~前105)を鎮圧して台頭し、平民派を形成して閥族派と争い、一時政権を握った。その間、無産市民の志願者に武器を与えて軍団に取り込むという軍制改革を行い、慢性的な兵力不足を解消するとともに、その生活を保障することで自らの私兵とし、ローマ帝国の私兵化の先駆けとなった。

目次

ユグルタ戦争

マリウスが無産市民を志願させて訓練し、ユグルタ戦争(前111~前106)に勝利を収めた。その後、前1世紀初めに政権を握り、兵制改革を行った。

職業軍人制

職業軍人制とは、軍団を志願兵で構成する制度である。無産市民からも志願兵を集め、職業的な軍隊を組織し、市民軍の制度が崩れた。

内乱の助長

マリウスの軍制の改革は、将軍が下層民を自分のクリエンテス(自分の私兵)として権力闘争の道具とする傾向を助長し、内乱が頻出することとなる。

執政官

マリウスはガリア人と戦争をしなければならなく、5年間執政官に選ばれた。元老院と共和政ローマは強い権力を持つ独裁者を持つことを嫌ったが、元老院の弱体化は止まらず、軍人政治家に大きな権力を持たす必要ができてきた。

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